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鋼の忠誠心~ファイターを荒らす~


俺はわざと山村に向かってジョブを変えたといった。本来は一プレイヤーひとつのジョブにしかなることが出来ない。


しかし、俺は勇者の剣を持ちながら魔法を使えたり、鑑定士の能力を使えたりしていた。つまり、全てのジョブを使えるのだった。しかし、格闘のすべての力を最大限まで引き出すために”ファイター”にだけ集中させている。


しかし、山村は”ファイター”しかないという考えを誘発させるためにもジョブを変えたという言葉は成功だったのかもしれない。


「うおおお!!!」


山村がストレートをうってくる。俺は山村のストレートを受け流し、カウンターを入れる。


「ぐはっ!!」


山村は後ろにのけぞり視線が天井を向く形になる。


「さっきまでのお返しだ!!!」


俺は回し蹴りを山村の顎目掛けて繰り出すが両手で防がれる。山村はその手で俺の脚を掴みにかかるが、俺は即座に脚を戻し、掴もうと意識を集中させてがら空きになった、山村の腹部にボディブローを入れる。


「ッ!!!!やるじゃねぇか。神谷あああああああ」


鼓膜が破れるかのような大きな声を出し、全力で冗談蹴りをしてくる。俺は、少し身を屈め、蹴りを避けて相手の目の前まで一歩近づく。この速さは、速さ最大値の恩恵だ。


「なにっ!!」


「戦いの最中にくっちゃべってたら舌噛むぞ。歯食いしばってろ!!!!!!!」


俺は一発で決めるために、アッパーを顎目掛けて繰り出す!!


「んぐっ!!!!!!!!!」


真下から顎に直撃した俺の拳は山村の顔を上へと吹き飛ばす。少しだけ浮き上がった山村の体は後ろへとそれた後、棒のように倒れる。


今の一撃を食らえばKO勝ちだろう。俺はそう考えて多目的ホールの奥の扉に進もうとする。すると、思うように足が上に上がらない下を見ると、俺の右足を山村が掴んでいた。


「教祖様のためにこの先は一歩も通しはしない」


鋼のように固いその意志は俺を意地でも動かせまいと離れないように思えた。


「何故、そこまでその教祖とやらに入れ込むかは知らないが、わりぃが行かせてもらう」


俺は脚を乱暴に動かし、手を離させる。俺はそのまま無視し、歩き出す。


「八ハハ!神谷ぁ!!!!!!ここで俺と神谷は最後を迎える」


おかしなことを言い出したと思ったので後ろを振り返ると自爆するための手榴弾を持っていた。


「ばかっ!!よせっ!!自分の命を犠牲にしてまで従う義理は……」


「しねぇぇぇ!!!!!」



手榴弾のピンが山村の手ではずされた。


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