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徒然なる日常に。  作者: 繰る井 莎鬼
17/20

161〜170

#詩書きさんへのお題 『祭』


僕等の共通の敵

憎きあいつが

いつの日か死んだら

手を取り合って

ジャンクフード持ち寄って

お祭り騒ぎで死ぬまで踊ろう


もう僕等を苦しめる

恐ろしい怪物は

存在しなくなるのだから


だから今は

暑さでくたばりそうな

物置でふたり

息を殺していよう



#ヘキライ


あなたとわたしを阻むもの

時の流れ

残酷な調べ

あなたの倍も老いていくわたしを

あなたは分かるのだろうか

わたしの心の中の時計を

狂わせたあなたの亡骸は

既に白い結晶に


どうせならわたしの

からだの時計も

止まってしまえたなら

どんなに幸福なのだろう



#詩書きさんへのお題 『嵐』


もしかしたらもしかすると

それは嵐の前の静けさで


あなたの感情の

爆発三秒前

わたしの愛情の

消滅五秒前


嗚呼これは嵐が来る


そんな予感に震えてる

お願いだから消してよ

こんな結末



#詩書きさんへのお題 『欠片』


あなたを失くした

わたしのこころの

欠片がきらきらと

揺らめいているの


欠けて煌めくのは

皮肉でしかないと

自分で自分を醜く

嘲笑ったりしても


結局のところはさ

わたしに開いた穴

もう二度と塞がる

ことはないのです



#twpoem


割れたこころを

取り戻したくて

優しく掬って

巣食った灰汁を


それがいつかの

わたしを救う

助けてよ愛してるなら

抱き留めてよ大切なら


そうやって

無責任に無防備に

二階のベランダ

わたしを投げてみるの

あなたは見てるだけでいい

何もしなくて、いい



#夜という文字を使わずに夜が来たを文学的に表現してみろ

#twpoem


ああ、またあの時間

恐ろしい怪物が僕を食べる

僕は空飛ぶスーパーマン

怖いものなんてないはずだ


なのにどうしていつだって

フラフラ落下

クラクラ墜落

衝突寸前に目が醒める


ああ、嫌な時間がやってくる



#twpoem


逃げて 逃げて

走って逃げて

掴まえたのは

自由なんかじゃなくて

ただの息苦しさが

目眩を連れて

息が詰まって

涙が溢れて

ああ、このままじゃだめになる

そんな夜明けの終わりに

ふと、

君の寝息を耳にして

また、だめになりそうな自分を

鬼の私が押し殺していた



#twpoem


心が痛いくらいなら

小指でも切った方が

幾らか幸せなんじゃないか

そんな錯覚で

どうにか生きてきた

そんな私を赦してくれたのは

貴方だけだった



#詩書きさんへのお題 『救い』


何を持ってすれば

救われたことになるのだろう

あの人が死ぬ日か

私が死ぬ日か

触れたら壊れるような

日々が終わる時か


救われることなんかない

救われるつもりもない


救われたら終わってしまう

私の悲劇

あなたとの細い絆



#twpoem


いつだって僕等はひとりぼっちだ。

誰に好かれても、

誰に寄り添われても、

誰を捕まえても、

こころの中までは

誰も見つめられない。

誰にも見せてはいけない。

僕自身にすら

「僕」という人間にすら。

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