121〜130
あなたの腕に甘えて
独りで立てなかったわたしを
どうか許さないでください
あれからわたしは
泣き虫を卒業しました
卒業したんです
あなたのこころを見失って
あなたのすがたを忘れても
わたしの焦がれる想いを
許さないまま覚えていてよ
(@feel_odaibot 泣き虫を卒業しました)
◆
愛を込めて小指とさよなら
嘘つきな君なんて要らないもんね
約束も出来なくなるね
赤い糸も切れちゃったよね
だから僕だけがずっと
ずっと傍にいてあげるから、ね?
(@odai_bot00 愛を込めて小指とさよなら)
◆
マーマレードを一掬い
珈琲の中に溶かし込む
カフェオレの涙
レモンティーの後悔
ホットミルクで流し込んだ
アプリコットはチーズケーキ
ラズベリーはチョコレート
それぞれケーキに混ぜ込んで
秘密のお茶会始めましょう
◆
哀しみに染まる鉢の中
彼等は嘘を吐く金魚たち
僕の苦しみも泡にして
ぷちんぷちんと消えていく
見てご覧よ金魚たち
お前の世界の小ささを
僕の世界の大きさを
「それは ほんと?」
「ほんとに おおきい?」
部屋の天井の隙間から
除く大きな目玉が二つ
(@OdaibOt 嘘を吐く金魚たち)
◆
知っていますか、
恋に落ちる音は
本当にするのです
何処かの誰かの
在り来たりな台詞が
脳内再生された
何かが鳴った なんて
そんなの嘘だよ
だってぼくはあいつのこと
好きなんかじゃ ない
(@feel_odaibot 知っていますか、恋に落ちる音は本当にするのです)
◆
悲しみ溶かした珈琲の
表面映るは窶れた私
暗い水面こじ開けて
貴方来ないかと掻き混ぜる
甘い夢見る白い渦
私の指先笑ってる
嗚呼夢ならば一層のこと
私を奪って連れ去って
◆
寒さに震えるこの肩を
抱き締めてくれる温もりは
消えてしまった
大切だったはずの指輪は
あなたの腕からもぎ取って
花瓶にでも活けておこう
サイレンが鳴り響く
あなたの火葬が始まった頃だろう
◆
「世界を敵に回しても君を守る」
そんな出鱈目要らなくて
口から漏れる嘘をナイフで刺した
僕から溢れた赤い涙が
果てしなく拡がって蝕んで
そうして『世界』は暗転した
僕だけ遺して真っ逆さまに
堕ちて
潰れた
◆
世界はちっとも優しくない
それでも私は探してる
あなたの笑顔探してる
世界のあちこち探してみても
見つからないから振り撒こう
心臓差し出し手を振ろう
悔しかったら愛してみてよ
この愛撃ち抜いて私を殺して
◆
哀しみなんてもう枯れた
怒りなんて既に旅立った
喜びは元から行方不明で
楽しみ感じる余裕はない
透明に息を殺した私の喉
潰れ果てて血も流れない
脳味噌も融けてしまった
あなたの愛を握り締めて
最後のひとつ高鳴る心臓
(@OdaibOt 透明に息を殺した)