111〜120
「あいさない」
「あいされない」
「あいしたりない」
「あいしたりしない」
(@feel_odaibot あいしたりない)
◆
手を差し伸べて
水底に沈む命に触れる
皆、其処へ向かうだけのこと
何を悲しむことがある?
何を恐れることがある?
憐れみを抱くくらいなら
あなたの人生も道連れにして
静かにふたりで眠りませんか
(@odai_bot00 水底に沈む命に触れる)
◆
蒼く広い世界の夢を見る
揺蕩う小魚 夢を見る
本当は生物室の片隅で
無色透明に浸かってるだけ
肉は削げ落ち 骨を晒して
呼吸すら忘れてしまった癖に
(@OdaibOt 青い、小魚、生物室)
◆
取り憑かれたように
掃き捨てるように
零れた言葉に意味はあるのか
意味などないさと彼は嗤う
そりゃそうだと僕も微笑う
この言葉に意味があるなら
僕は何も失うことなど
なかったのだから
◆
やさしいことば
やさしいひとと
しあわせすこし
つみあげるだけ
あなたがわらう
わたしもわらう
せかいはそれで
まんまるになる
◆
私の声 私の脚 私のからだ
少しずつ ぜんぶ 壊れてく、
もうすぐ泡になってしまう
あなたを刺して生きるより
今の自分を誇りたくて
空に昇るわ たし を見 て
あな たが泣い てくれ た らい い
(@OdaibOt 少しずつ ぜんぶ 壊れてく、)
◆
ぼくは知ってる
きみの世界が美しい理由を
ぼくだけは知ってる
きみの世界の理を
ぼくだけが知ってる
そこにぼくがいないことを
ぼくだけは知らない
きみが流した美しい涙を
(@OdaibOt きみの世界が美しい理由)
◆
ナイショのはなし
あなたの耳に
ばってんマスク
わたしの口に
触れ合えないから
あなたとわたし
交わし合うのね
ことばとことば
探さないで
ほんとのわたし
隠さないで
偽りのあなた
◆
私の内側にあるものを
曝け出して言葉にする
それは時に誰かを癒し
それは時に誰かを殴る
言葉は見えないナイフ
あなたは何も知らない
自意識過剰な嘘まこと
自己否定の罪と罰の先
豆電球すら不必要な夜
私の心を見捨てないで
◆
深海魚に金平糖を
きっと彼等は星座になって
あなたの頭上で瞬くの
海月にキャラメルを
きっと彼等は街頭になって
あなたの足元照らしてくれる
わたしに与えられるのは
そんな甘いものじゃなく
鈍く光った銀色だから
あなたともここでお別れです
運が良ければ また 来世
(@odai_mzekaki 深海魚に金平糖を 海月にキャラメルを)