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付録33
木を抱く。
山へ。
森へ。
緑地へ。
ポツリと有る。
霊媒の助言。
案の定 役に立たなかった。
大きな木 根元は盛り上がり 立ちにくい。
幹に手を這わす。
まるく。
立ちにくい。
背を向ける。
下りの地面。
立ちにくい。
赤樫だったかな 太く 大きい。
それでも二年か 三年 通った。
死体が出るまで。
それが遺棄されるまで。
森は怖い。
ざわめき。
枝が降ってくる。
生き物の 内部を 想像させる。
白いモノが 視界の スミに チラリ。
夕暮れが さみしい。
鳥肌が立つ。
どさり と 枝が 落ちると。
静かな 森が 恐ろしい。
霊媒の助言は 役に立たなかった。




