377/482
すぐ上がった日に
夕暮れに 通り雨 。
○
雨 止んだ 。
○
立ち込める 水 。
神妙な オモモチ 。
○
毛深い葉っぱに 露 光る 。
まあるい 水玉 突き刺し 別れる 。
○
涼やかな 昼前に
鍵かけ 家に 背を向けて
ふと見た 空の 蜘蛛の巣 。
○
蜘蛛 おらず
小さな 水玉 連なって
きらきら 光って 揺れていた 。
風に吹かれて 揺れていた 。
○
夜明け前 。
雨上がり 漂う 霧が
肌を 掻き立て
ひりつき 誰か 気に掛かる 。
誰も居らずに 気に障る 。
○
水玉が 盛り上がり
主張する 。
光らず オレバ 知られない 。
流れて 混ざれば 区別なし 。
大きく なれば 潰れて く 。
小さく なれば 空 昇る 。
○ ○ ○
↖⬆↗




