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風が。
先に神経を激発させ
そこに 筋肉を 当て込んでやる。
倉庫の前
青い
空き缶入れ。
その二つの 入れ口。
その右側 落ちる手前で
何やら
置いてある。
手に取る。 小さい箱。
赤いフチの 内側に緑。
黄色い 記号のヒマワリが 有る。
マッチ。
脱硫マッチと記された。
開ける。
マッチ棒が 二本。
閉じる。
側面のヤスリは つるつる。
擦っても 火がツクか 怪しい。
懐かしい。
僕は 下手だった。
セッカク ツケた 火を
手で
覆うのが 下手だった。
火を
風に
当ててしまい
消されていた。
ツケては 消され
少しばかり
煙が 昇るだけだった。
そんな 風が強い日だった。
失敗が 続く日は。




