仮のナ
実際に存在する器具は 手っ取り早い。
手っ取り早く 見つかり 没収され。
その 痕跡は 忌避される。
身体に 新しく空いた 穴。
染み込んだ染料。
ケロイドの模様。
埋め込まれた異物。
火傷の跡。
分かりやすく 手に取れる。
手に取られる。
見出だされる。
取り上げられる。
誤魔化すのは 厳しい。
錯覚の 全ては 取り上げるのに 苦労する。
まず どの様に錯覚を しているのか。
今 錯覚を保持しているのか。
見分けるのは 難しい。
見分けても
手放す様に 説得も 難しい。
大抵
手放すのは 錯覚が 変容して 新しい錯覚に成るか。
錯覚している 当人が 自覚し 嫌になるのを
待たなければ ならない。
※変容した場合
結局 錯覚は 別の錯覚に 移っただけで
実質は 同類だ。
その錯覚を放棄するんだ。
大変危険だ。
蝕むぞ。
間抜けな響きだ。
証明が 出来ない 事柄。
そもそも 実体なき 錯覚ほど 棄てやすいモノは無い。
持ちやすく 棄てやすく 変わりやすい。
そして それは
錯覚の側
発生した その時々の状況 刻まれた反射が 決定する。
持てというのも
棄てろというのも
傲慢というモノ。
そうなる そうなってしまったモノだ。
言われて ドウコウ 成るもんではない。




