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付録119

 頭が しゃきっ と している間は 大抵 問題ない か 大事には

発展しない。

 疲れ 膿み ぼんやり と してきて しかも 自覚がない場合。

過ちが 涌いて来る。

その時の為に 工夫を凝らす。



 チームが 日本一になって しばらくし 一息ついた ある日。

先生が 道場で いつもの様に カケジクを飾り 挨拶。

 パイプ椅子に座る。

腕を組み ぎょろりと へいげい。

その日は 皆に向け おもむろに 選手の立候補を募った。

挙手を求めた。

問い掛ける形で。


 皆 手を 上げました。 僕 以外は。


 先生は 目敏く 僕を 見つけ 言った。

 ××× 何故 手を 上げない。


 先生の 素朴な 疑問だった。


 僕は 答えて 言った。

満足しました。

一回で。


 先生は 確か それに答えて 皆に言った。


 こういうのは 駄目だ と すぐに 満足するのは。


 否定的な返答だった と 思う。

オボロゲだ。


 ただ 日本一になった事で 道場が 前と 違って きている そう 感じ始めていた。


 僕が 先生を 崇拝しなくなり始めた。

僕が 違い始めた だけだった のかも しれないが。




 そんな時期だったから 余計に 練習を 頑張った。

大会に 出る 同輩 に負けない様に。

大会にでなくても 日々の努力は 出来るんだ と。


 大会に行かないのに 頑張って いるね。


 強くなりたくて入門した。

その事を 強く 思い 汗を流した。


 気負いすぎ やりすぎたのだろう。

体調に異変をキタシタ。


 胴着は 汗を吸って べたべた。

重い。

 視界に チカチカ と 光の粒が 発生。

それが じわり と 増え 増え 視界が 白くなった。


 チカチカと マブタを 開けても 閉じても チカチカと 白く

腰に力無く。

弱々しく立っているのが やっとだった。


 前腕の 汗を 舐め しょっぱさを 確認し

少し 少しで やれる筈だと 勝手に 思っていた。


 当然 先輩に 指導員の シバタさんだったかな に 見つかり

休息を強制された。


 隅っこで 横になり 視界が 回復するのを 待った。

真っ白で 弱く 貧血だろう で 道場に ころがる。

ウチヒシガレ 。

心臓が ウットウシク。


 ゆっくり視界が 戻り 道場を見た。

転がったまま。


 寝転がって ひんやりと して

道場と 練習を見たのは 初めてだった。

僕はヨソモノだった。

あの瞬間から。


 







 


 

 





 

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