表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
140/482

ヨタ26

 満月が 過ぎた。


 やはり 何も 変わらなかった。

何も見なかった。


 嬉しかったよ。

いい気分だ。


 自分の 主張が 証明されたのだから。


 脅かしやがってよ。

霊媒の ばばあ が。


 僕は 何も 見なかった。


 気楽だ。

やった

終わった。


 有頂天だ。

歩みも軽い。

ざまあ見ろ。


 ご機嫌な一日。


でも 何にもない 一日が

こんなに ご機嫌なのは オカシクないか。


 そう 思うと 陰りが 出てきた。


ちょろく 騙されている みたいで 少しだけ 引っ掛かる。


 現状維持を

ここまで喜ぶのは 不味いのでは。


 有る と 言われたモノは 無く。


本来なら がっかり するのでは。


 今までは 少なくとも そうだった。

分かりきっていても 残念に 思っていた。


 今回だけか これからも そうなのか。


 無い事の喜び。


気になりだすと 気持ち悪いな。



 托鉢の 坊さんに 十円を 寄進した 事がある。


 あの時も 有頂天で やったぁ と

嬉しくなっていた。

お坊さんの 手に有る ウツワの内に 滑らせた硬貨。

 本物かどうかも分からない 僧侶の格好をした人に

お金をあげたことが 何故だか 嬉しかったよ。


でも ちょっとそこから 離れると 思っていた。


 よろこび過ぎた。

嬉しがり過ぎた。


 急に 恥ずかしくなった。


心の平静を ミダシタ事が。

乱したのが ヨロコビで あっても。


 結局 自分の制御を 離れている。


ヨロコビは 小さく ちっぽけになり

嫌になった。


 

 






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ