逃げるんだよぉ〜!
くそ!嵌められた。なんか怪しいとは思ってたがいきなりか。まぁ魔王を捕らえたor殺したとなればそれはそれは名誉な事なんだろう?
「おとなしく降参するんだな」
出来るかぁ!?
「生死は問わない!絶対に捕らえよ」
じぇじぇじぇ!?ちょ、本気で逃げなきゃ!とは思うんだが、囲まれてるんだけど
「はっ!」
1人が槍を突き出してくる。
「よっと」
ん!?見える!見えるぞ!槍を掴んで引き寄せる。やっぱりだ、身体能力が、上がっている!そのまま殴り飛ばす。
「ぐへぇっ」
「き、貴様とくも!」
一点突破だ!こんなにいっぱいは相手してられない。この包囲を突破した後には、入ってきたマレットがいる。ティアナと一緒に。
「ティアナっ!」
「いかせないよ!」
マレット...やる気がまるで感じられない。ティアナと一緒に此処に来たのもそういう事か。おそらく家族か何かを人質に取られたか...協力してる感じは出さなくちゃいけない。
なら、殴るかww
「ぐふ...」
「ほとぼりが冷めたらダンジョンに来い」
すれ違いざまに近い内にダンジョンに来いと伝える。
○王様視点
我が国に魔王が現れてしまった...この驚異を取り去ろうとあれこれした。その結果、騎士団長のマレットを通じて魔王と友好な関係を結べたと言って良いだろう...だが、リエル帝国に魔王とダンジョンの事を知られた。ダンジョンは金になる。だから帝国はダンジョンのある土地を要求してきたのだ。そして、それを手放す訳にはいかない。これを盗られたらミリア王国は帝国に飲み込まれてしまうだろう。そこで、此方はある提案をした。魔王の身柄を引き渡すから勘弁してくださいと。魔王はダンジョンを作れるはず。それで手を打ってくれと。帝国はそれに同意した。そこでわざわざ王城まで誘いこんだのだ。
だが!魔王には逃げられてしまった。これでは帝国に魔王を引き渡せないではないか!?私は騒がしくなった室内の者全員に今すぐ追えと、命令したが...はたして捕らえられるだろうか。もし、追撃に失敗したらこちらからダンジョンを訪れるしかないだろう。1万の兵士と共に
○
なんとかしてダンジョンまで逃げ切りたい。ダンジョンにまでたどり着ければ後はどうにでもなる!あ、これ死亡フラグやわ...
「ダンジョンまでは徒歩で2時間くらいだった。それだけあれば余裕で追いつかれるだろう。馬を拝借したいな...」
「そ、それなら門の近くに軍用の馬がいたはずです!」
「それだ!ナイスアイデアだティアナ!」
っと、あれだな。
「ちょっとお借りしますよー。ま、自分で取りに来る事だな」
ぱからぱから
馬を走らせながら俺はふと気付いてしまった...あれ?これ俺が走った方が早くね?
どうも!
ん〜...学校がある日は短くなっちゃいます...