地上の前に仕事を終わらせよう!
最近分かった事なんだが、ダンジョンには俺の意思とは関係なくアイテムがドロップするらしい。大抵の人間はダンジョンコアよりもそちらがメインなのかね?
と、話が逸れてしまった。今からミリア王国に行く。ミリア王国は領土が狭く、隣が帝国なので貴族制度というものが無く、国が一丸となっているみたいだ。そこでおそらく王族の次に権力を持っているであろうブラウン家が認めてくれるというので特に反対意見は上がらないだろう。だが一応俺が魔王だって事を忘れてはいけない。魔族を嫌っている輩は沢山いる。
○
「やぁマレット、カードは持ってきたか?」
実は毎日マレットが来るもんでいつの間にか仲良くなってました。
「ああ、ここにあるぞ」
リュックサックからカードを取り出す。取り出す。取り出す!
「って!多すぎ!何処に入ってたんだよ!」
「ん?これはアイテムボックスと言って空間魔法が付いているんだ。あと凄く高い」
「便利だな。仕事終わったら一個くれよ」
「ぐっ...しかしダンジョンを国が利用出来ればそれ以上の利益は出るか...」
「え、どんだけ高いんだよ」
「ミリア王国の国家予算の1/4くらいだ」
「た、たっけぇ」
ま、貰うけどな!便利だし。
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はい仕事終わりました。5000のカードに自動ワープ(1回きり)を付与してたら日が暮れるわ!
「マレット、今日は無理だな。もう夕方だし泊まって行くか?」
「なに!?うーんそれは魅力的だ!是非ともお邪魔させて貰う。それと魔法の棒を見ても良いだろうか?」
魔法の棒とは水道の事である。DPで作ったんだがこの水どっから来てんだ?
○マレット視点
私は実は魔王の事を悪く思ってはいないのだ。まず話し合いが出来る事。他の魔王ならそんな事は絶対にない。何故なら、奴らは人間を劣等種と見下している。そして対面した時の雰囲気、これがなんとなく悪い奴じゃないなと感じた。
それから毎日ダンジョンに訪れた。魔王ものパイプ作りというのもあるが、私個人が純粋に仲良くしたいのだ。そしてあの家!あそこには捻るだけで綺麗な水が出る装置があるのだ!毎日川や井戸から水を汲んで来なくてもいい。凄いことだ。
約束のカードをダンジョンまで運ぶ。魔王が言うには地上へ行きたいが、ダンジョン外ではダンジョンに関する事が出来なくなるらしい。だから多く持っていくのだ。
アイテムボックスが珍しくのは分かるが、魔王はまるで初めて見たかのような反応だったな...そして!お泊りだ。魔王の家にだ。私は小さな頃から良い暮らしをしていたと思っているが、この家は別だ。まるで未来の形をしている。ん?未来だと...
どうも!
ごめんなさいwwまだ女の子出てきませんでしたね。次話地上に行こうと思います。