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ハガラズ

作者: 龍蒔

少年には、師がいた。

その日から世界が灰色へと変化したのだ。

この世には、真理など存在しない。


人間は、自制心のみで自信を制御している。 理性とも、比喩できるだろう。


神が人を造ったのか、人が神を創ったのかは解らない。 ただ判ることは、人に『神』という存在が必要だったと言うことだ。



ところで何故、私がこの様な事を語っているか。 と、言う話に成ってしまっても、私は何も答えることが出来ないだろう。 無論、君達の応えに。



ただ。 この世には、真理など存在しないのである。


よって、私の心理などに誰かが興味は湧いても、湧かずともそれに応える道理はない。 義務すらもない。



目の前で死にそうな少女がいたとしても、私が助ける“義務”も“道理”も存在しないのである。


間してや助けを呼ぶなどと云った“無駄な労力”を割いてやるほど、お人好しでもないのだ。


例え、物凄く可愛い少女でも…助けてやる必要性は感じない。



ある人は云った『可愛い子には、旅をさせよ』と。


詰まりは、そう言うことだ。



「…ッ、ま、待って…」


少女は私を呼び止める。 しかし、今にも死にそうな少女のか細い声では、私の心には響くことはない。



よく小説で主要人物が死ぬことに意義を求められるケースが多いと聞いたことがある。


しかし、まともに喋った事もない、描写されることのない人物…詰まるとこ、端役(はやく)・脇役といった人物が死ぬことに意義を求められることはない。


これが意味することは、私達読者にとって必要でない存在だからだ。 引き立て役の役割は、理想と現実の境目(違い)をはっきりすることだからだ。


主役を上へ上へと上がらせることに意味がある。 この場合の上がるは、引き立てる意味を持っていて、よくあるライバルキャラとは全くの別物である。



「…た、すけて…おね…が、い…」


助けることはない。


私には、君の存在は不必要だからだ。


私は少女を置いて、その場を離れた。



少年は理解したのだ。

其れこそが、この世の真理だと云う事を

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