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第4話 初めての遠出

魔女がノアを育て始めてから早半年、魔女が苦手だった料理も克服しすっかり子育ても板についていた。この頃には、もうミサは魔女の家には泊ってなく週に2回手伝いに来る程度だった。

この日も、ミサは魔女が薬草を取りに行っている間のノアのお世話をしに来ていた。


 「ただいま~。悪いわねノアを見てもらって。」


 「お帰りなさい。この位いいわよ。魔女様も仕事はしないといけないし、かと言ってノアを連れて山の中を連れて回るわけにもいかないからね。」


ミサは眠りについたノアをベッドに寝かせた。


 「そういえば魔女様。」


 「なに?」


 「ノアって『加護の儀』を受けているのかしら?受けてないなら早めに受けさせた方がいいし。」


『加護の儀』とは、生後1年以内の新生児が聖女に会い無常息災の加護を受ける儀式のことである。聖女は『女神の代弁者』と呼ばれており巨大な湖の真ん中に建っている大聖堂で国民の安全や国の安寧を祈っている。


 「あ~どうだろう?わからないし受けたほうがよさそうね。今受けてる薬の依頼が明日には終わるからそれが終わったら行ってくるわ。」


 「それがいいわ。でもどうやって行くの?流石に歩きってわけにはいかないわよね。ノアを連れて行くんだし。」


 「そうね。今回は馬車で行くわ。聖女の所まで歩いたら3日はかかるし。さてと、とりあえず仕事してくるわ。ノア~いい子にしててね。」


魔女はノアの頭を優しくなでて仕事部屋へと向かった。

翌日の昼、旅支度を整えて依頼された薬を届けた後、聖女の元へ向かう前にミサの店に寄った。


 「あら魔女様。いらっしゃい。これから向かうのかい?」


 「ええ、薬も納品できたからね。2・3日くらいは帰らないと思うわ。ノアの初めての遠出だからいろんな景色を見せてあげたいし。」


 「ふふ、魔女様もすっかりお母さんが板についたわね。」


 「そりゃあ半年も子育てしたらね。おっと、もうすぐ馬車の出発時間だから行くわね。行ってきます。」


 「いってらっしゃい。気を付けていくんだよ。」


魔女はノアとコムギを連れて、馬車へと乗り込み聖女がいる湖の町へと向かった。

馬車に揺られること約半日、特に大きなトラブルもなく魔女たちは湖の町『オケアニス』に到着した。

『オケアニス』は、中央に巨大な湖と大聖堂、その周りを囲うように町が形成されている人口7万程度の町である。


 「やっと着いた~。やっぱ馬車でも時間がかかるわね。もう夜だしノアも寝てるから今日はこの辺で宿に泊まって明日聖女の所に行こうかね。コムギ。」


 「ワン!」


魔女たちは近くにあったペット同伴可の宿舎に泊まり、翌朝に備えて眠りについた。

翌朝、準備を整えた魔女は大聖堂へ行くため湖へと向かった。


 「え~っと確かこの辺に大聖堂へ行くための船番がいるはずなんだけど。あっいたいた。すみません。大聖堂へ行きたいんだけどお願いしてもいいかい?」


 「いいですよ。加護の儀ですか?この時期に珍しいですね。落ちないようにゆっくり乗ってください。」


 「ありがとう。まぁ色々とあってね。」


 「そうなんですね。それでは出発しますのであまり動かないようにお願いします。」


船が大聖堂へ向かう間、ノアは水面に止まっている鳥や水中の魚に夢中に手を振っていた。船番が舟を漕ぐこと15分、魔女たちは大聖堂へと到着した。


 「到着いたしました。ゆっくり降りてください。」


 「ありがとね。はい、お駄賃。」


 「ありがとうございました。」


大聖堂の中には、シスターや参拝者・観光客がちらほらいた。


 「相変わらず広いわねここは。さて、聖女はどこにいるのかしら。」


 「どうかされましたか?」


魔女が聖女を探してきょろきょろしていると、1人のシスターが話しかけてきた。


 「ちょっと、加護の儀を受けに来たんだけど。聖女はいるかい?」


 「加護の儀ですね。こちらの部屋へどうぞ。」


魔女たちは2m弱ある女神像がある奥の部屋へと通された。


 「それでは聖女様を呼んできますので少々お待ちください。」


シスターが聖女を呼びに行った3分後、シスターが腰まで伸びた綺麗な金髪のロングヘヤーの中性的な見た目の聖女を連れて戻ってきた。


 「お待たせしました。」


 「あれ?アルじゃないのね。」


 「アル?あぁ~先代様の事でしょうか。」


 「先代って事はあなたがアルの後継者かい?見たところ15やそこらじゃないかい。それにあなた多分お・・。」


 「これはこれは珍しいお客が来たね。」


聖女が入ってきた扉から修道服を着て杖を突いた老婆が入ってきた。

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