お気楽なミツル
お気楽なミツル
翌朝、ミツルから文句を言われることになる、別に避けていたわけではない、面倒だから声を掛けないでいただけだ。
訓練によって約半数以上がLVを上げる事が出来た、それは友人であるミツルも同じ。
俺よりも女子に声をかける事が多いミツル、彼は一応職業を戦士で登録したがスキルは魔術士寄りを選択している。
善行レベルは6、プレゼント選択はEクラスだが。
鑑定してみると…
戦士の剣:よく切れる丈夫な剣、AT+20。
守りの指輪:DEF+20、SPD+3
経験値UPの腕輪中級:経験値が1.5倍
話術のスキル初級:人とコミュニケーションをとるのが上手くなる。
好感度アップのスキル:女子の受けが少し良くなる。
魅惑のスキル初級:老人や子供に嫌われないようになる。
全部を装着すると、駆け出し冒険者としてならばやっていけそうだ。
「おまえ、ずるいぞ」
「何が?」
「なんでお前だけメイド付きなんだよ」
どうやら個室はもらったが、メイド(女中)まではあてがわれていないらしい。
「そうなのか、てっきりLV10超えればもれなく全員、世話係が付くものだと思っていたけどな」
「それより、やったのか?」
「ご想像にお任せするよ」
「ケチだな~、まあ俺もこの先そう言う美味しい思いをできるってことだよな」
「あのな~、あまりHな事考えていると善行LV上げられないぞ」
「そう言えばそんなこと言ってたな」
「ちゃんと解説者の言ったこと聞いてなかったのか?」
「聞いたけどあまり関係ないだろ」
「お前な、俺達は召喚されたと言う形だが、実際にはこの世界に閉じ込められたんだぞ、しかもクエスト100回こなさないと戻れない」
「そういやそんな事言ってたな」
「ちゃんと善行上げないといくらクエスト100こなしても現実世界に戻る時生きて戻れないかもしれないんだぞ」
「大丈夫っしょRPGゲームはそこそこプレイ歴あるし」
現代の若者は大抵こんな感じだ、まあ彼は女の子を騙してはいるが感謝もされていたりする。
だから恨まれも嫌がられもしないで済んでいる。
だがこの世界でそれらのテクニックがはたして通用するのだろうか。
「ノブユキ様」
「どうした?」
「そろそろ出立の時間です」フェシル
「じゃあな」
「お おー」
(かわいい、俺も欲しい…)
彼女らは勇者を懐柔するために送り込まれた間者と言って良いのだが、鑑定魔法や鑑定スキルを使用できない初級勇者達、彼女らに誰が何を命令しているのかまでは分からない。
この世界でHができるのはそう言う駆け引きが可能だと言う事であり逆もあり得る。
失敗すれば命を狙われることもあるのだ、その為にもLVを上げて危険値を下げておかないと、いざという時に刺客から身を守ることもできないのだから。




