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その2日前

その2日前


隣町とはいえ50k以上離れているマーカス領、そこまでは山を越える為2日かかった。

一応、冒険者証が身分証明書になり外見さえ変装すれば普通に渡航できるらしい。

門番の衛兵に身分証明書の提示を求められ少しビビってしまったが、それ以上何もなく町へ入ることができた。

その晩の宿で聖女が記した日記の残りを読んでみた、彼女は思った通り3か月前に行方不明になったアプリの犠牲者。

秋元麻里華(あきもとまりか19歳)

(もしかしてこの子?)

さらに日記を読んでいるとやはりAIアプリを起動して写真を撮られたらしい。

しかも彼女はいじめられっ子であり、その日は友人をかばってこの世界へと取り込まれてしまったらしい。

だが彼女は3か月前にこの世界へと入ったのに、何故今もこの世界にいるのか。

その辺のロジックはまだ解明できてはいない、もしかしたらまだ自分が知らない条件やクエストが有ってその中に隠された謎があるのかも。


次の日すぐに俺は情報収集に動くことにした、日記に書かれた孤児院へと行く。

そこではまたもやクエストが…


「おら お前もこっちだ!」

「なんです、貴方達やめてください!」

「家賃を払えない奴はだまっていろ!」

「たすけてー」

【クエスト発生】

【孤児院の子供達を助けろ:領主の手下である高利貸しを追い払え!】

(かんべんして!)

「おい!」

「なんだ、おまえ?」

「手荒なことはやめろ!」

「なんだと!てめー」

「はい正当防衛」

「バキンゴキン!」

「くそー覚えてろ!」

「いやだね」

「にーちゃん、強えー」

「それほどでもー」

「有難うございます、ですがすぐに立ち去った方が良いです」孤児院の先生ソフィーさん

「何で ですか?」


そこから詳しい話を聞かせてもらった、聖女の書き残した日記の内容と照らし合わせて。

この領を運営している公爵が行っている悪巧みが徐々に分かって来た、予想通り王国乗っ取り計画。

しかも邪教徒の教主とは公爵の事だと言う噂、誰も口を噤んではいるがほぼ間違いない話だと言う。


「領主の館に行けばおそらく確実な証拠があるかもしれません」

「なんでそれを?」

「逃げ帰って来た子供の一人がこんなものを」


それはどこかのカギ、もしかしたら証拠がその鍵を使えば揃うのかもしれないがその鍵が何処のカギか何の鍵かは分からない。


「その子は?」

「いまはここにはいません、危ないので王都へと逃がしました、ですがその鍵は牢屋のカギだと伺っています」

「牢屋 もしかして領主の館の牢屋か?」

「確かそのような牢屋が領主の館に有ると聞いた事が有ります」

「領主の館は?」

「あの丘の上です」


遠く丘の上を指さす孤児院の先生ソフィーさん。


「分かりました、行ってみます」

「待って!これをお持ちください」

【正義の心を手に入れた】

「ブローチ?」

「良いのですか?」

「良いのです、貴方からは聖女様と同じようなにおいがします」

そう聞いてクンクン(いや匂いなんてわからんし)

「有難く頂いておきます」


鑑定してみると。

正義の心:聖魔石のブローチ、正しい心を持つ者に幸福を与える、聖魔法に+アシスト、聖属性の道具や人物を特定できる。

(これは、聖女を探すにはいいかもしれない)


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