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デスアプリ(帰還できるのか…悪事を裁くのは誰だ!)  作者: 夢未太士
シーズン3 エピソード1 現世へ(次なる事件への介入)
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おやじ狩り

おやじ狩り


待っていたのはそれほどきれいなJKというわけでもない、どこにでもいそうなJKであり。

やや化粧をしているのが見える、外見的には今時のJKにしか見えない。

少し話した後スーツを着たおやじと腕を組んで歩きだす、どうやら男は電車で来たのではなく車を駐車場へ停めてきたようだ。

少し距離を取りながら二人の後を着けていくと、どうやらアタリだった。


「君たちはなんだ!」

「なんだ?」

「そいつ俺の女なんだが」

「え!」

「何やってんだよ」

「私は別に何もしてない」

「知ってんだぞ、金渡したよな」

「し しらん」


完璧に美人局の現場だ、しかも男は3人もいるので。

スーツ姿のおじさんが逃げられるとは思えない。

駐車場に停めてある車は一応高級車らしい。


「あ このおっさん見たことあんぞ」

「どこで?」

「ほら あれだ街頭演説じゃね」

「そういえば似てるな」


そこまで言うとおじさんは逃げ出したが、若者3人に追われてはひとたまりもない。


「逃げんなコラ」


数メートルも行かないうちに取り押さえられてしまったおじさん。周りにはほとんど人影も無く助けに入る人はいないと言って良い。


「パシャ!」


一瞬の光が現場を硬直させる、ノブユキと花梨はかなり離れた場所で待機していたので。

その光がスマホの明かりだという事は分かるが、誰がスマホで写真を撮ったのかは分からなかった。


「証拠はバッチりじゃん」

「え?あたしじゃないよ」JK

「だれだあいつ」


物陰から出てきたのはJKでもおじさんでもなく目深に帽子をかぶった若い男だった。


「かまうな、それよりこっちは動画だぜ」

「こっち向いて、ピース」

「お前らグルか!」

「だったらどうした?」

「訴えてやる」

「おいおっさん、この状況で何言ってんだ」


そう訴えるという事は自分が児童買春している、青少年育成条例違反をしていますというようなもの。

いくら相手にゆすられたと言っても自分がしでかしたことは隠せない。

ましてや大人は年を重ねるごとに様々なしがらみというやつが多くなる、それを全て壊しても良いと思う大人は少ないだろう。


「こ これで許してくれ」

「物分かりいいじゃん、でも少ねえな 全部よこせや」

「良し行くぜ」

「車は」

「足がつくからやめとけ」

「チェッ」


強請りたかりの現場、だがノブユキ達が注視したのはそこではない。

スマホで最初に写メを撮った人物、第三者であるその人物が一体誰なのか。


「追うよ」

「分かった」


俺達の足で追いかければ逃げた人物を捕まえるのはそれほど難しくはない。

だがあのフラッシュがデスアプリのフラッシュだとしたら。

自分まで写ってしまうのに、そんな危険なことをしてどうするのだろうか?


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