表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デスアプリ(帰還できるのか…悪事を裁くのは誰だ!)  作者: 夢未太士
シーズン2 エピソード4 魔王討伐
173/204

帰還の前に

帰還の前に


魔族の町を見て回っていた居残り組の女子達。

危うく魔族の餌食になるところだった明菜達とうまいこと奴隷商から流魂者を救出した美佳達。

どちらもすでに善行LVは60を超えているため、魔王討伐後には帰還シークエンスによって現世へと生還できることになる。


【魔王が討伐されました:帰還シークエンスが実行されます】

「柚子ちゃん達、魔王を倒したんだ」

「やった 帰れる!」

「でも…」

「あの子達の事?」

「ノブ君どうするんだろう」


そのままシークエンスを実行してしまえばNPCとのお別れは後回しになる。

だが前回の時もそうだが、帰還シークエンスを後回しにするような設定は無い。

シークエンスが始まればその設定に沿ってイエスかノーを選択するだけだ。

そしてノブユキとユズは未来のデータをどうするのか決めなくてはならない。


「魔王は退陣、そして次世代の魔王へ交代になる」

【はい、仲間にしたNPCはこの時の設定を保持したまま次の時代へと移行します】

「ねえ、スマホの設定」

「ああそうだ、忘れてた」

「これでいいの?」

「じゃあ柚子ちゃんがデータ渡す役をやるという事でOK」

「ええ、私がやるわ」

「じゃあ二人のスマホ」


データ通信でデスアプリの情報をコピーしそのまま未来のスマホから柚子のスマホへとディレクトリごと転送する。


「送ったわ」

「確かに、向こうへ帰ったらあなたのいる地区へ行くから」

「きっとよ」

「絶対に行くわ」

「ところでノブ君」

「何?」

「彼女たちのことはいいの?」

「お別れの言葉か…一応魔法の手紙はこの時のために書いておいたよ」


魔王を倒した勇者として過ごした日々はそれほど長くはない。

だが彼を愛するこの世界のNPCは一人や二人ではない、一応魔王を倒したという記録が残るため。

彼女らの地位は最低爵位持ちと同等という聖教国からのお達しがあるだろう。

この段階で今後彼女らがどうなるのかまでは分からない。

魔王を倒したことにより最低50年間(アプリ内時間)の平和がゲーム内で保障される、これはアプリの参加者には伝えられない設定なのだが。

ノブユキや柚子がまたこの世界へ足を踏み入れるのかどうか、その時にはアプリ内でどのくらいの時間が流れるのだろう。

もしかしたらアプリ自体が消滅してしまう可能性もある。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ