あわやお持ち帰り
あわやお持ち帰り
酔っぱらって奥の部屋へとのこのこと誘われていった純と美咲。
B級勇者の二人だがそれぞれの善行値が15以上はあったので、武装はまあまあの物を身に着けている。
基本的には彼女らも酒で酔ってさえいなければ、こんなにたやすく彼らの術中にはまる事など無かっただろう。
店で出すお酒にはそういう薬が混ぜられていたのだから、今になってそれを悔やんでも仕方がない。
ホストに連れられ長椅子が置いてある個室へと入ると、ホストが急に振り向き美咲を抱き寄せドアにカギをかける。
「ぎゅ」
「カチッ」
「あふ~」
「美しい」モリキン
「ほんとに~」
「本当ですよ、こんなきれいな子がこの世にいたなんて」
「あん、抱いて~」
長椅子に座り込み熱いベーゼを交わしながら、ホストの手は美咲の胸へと伸びていく。
(おーでかい、柔らかい)
「あん」
(絶対ものにしてやる)
この店に来て働き始めてから約2か月、まだ源氏名などが付いていないモリキン。
顔はまあまあだが髪の毛がやや薄い、だから現在はロン毛にして隠していたりするのだが。
一人でも指名を付けることができれば薄毛など魔法や薬でどうとでもなる、ホストになったのもそれが目的だったりする。
酒に混ぜた催淫薬の効果は30分前後、普通の魔族であればその間に重複してチャームなどの魔法をかければ性奴隷化することも可能になる。
だがホスト達にはそこまでの魔法を使えるものはいなかった、せいぜい使える魔法は中級の魅了魔法または精神魔法。
「暑い~」
「脱がせてあげよう」
変身魔法はこのぐらいでは解けることなど無いのだが、美咲の服を脱がせていくとあることに気が付いた。
「あれ?この印は…」
【魔族の誘惑から脱出:LV40、スキル・薬の知識が手に入る】
ホストのモリキンが美咲のパンティに手をかけた時、そこにはどこかで見たことがある印が見えた。
「バタン!」
「美咲ちゃん!」
「え!」
「なんでここに!」
そこに現れたのは別室へと消えたはずの純だった、カギがかかっているはずのドアを乱暴に押し開けると美咲たちがいる個室へと入ってきた。
彼女の初期善行レベルは18でありAクラスに近い。
そして彼女らは先日ノブユキとHをしている、しかもその際に知らないとはいえ二人とも催淫魔法の手を借りてノブユキ相手に数回の絶頂を味わっていたのだ。
早い話が実は2人共にノブユキのパッシブスキルによって性奴隷(仮)になっていたりする。
別にノブユキが性奴隷化の魔法をかけたわけではなく、信之はそういうスキルを知らない間に手に入れていた、これはノブユキでさえ認識していなかったりする。
パッシブスキル:極・性奴隷化(相手にした異性が絶頂を迎えると自動的に性奴隷になる、性奴隷の紋章がおヘソの下に現れ各種の恩恵を受ける・紋章の主のステータスの5%を加算)
先日柚子が放った催淫魔法によって桃源郷と化した柚子の別荘。
信之はコンフェの魔法によりほぼ気を失っていたが、まさか性奴隷化のスキルがパッシブで発動するとは誰も思わない。
別に性奴隷になったからとは言えいつでもHをしなければいけないというわけではない。
但し、ノブユキがしたいと思ったときには紋章を刻まれた異性は有無を言わさず魔法が発動する。
この状態から免れたのは柚子だけ、他の勇者候補はもちろんの事、NPCでさえもれなくノブユキの性奴隷紋章がお腹に付いている。
※魔法LVやスキルによっては性奴隷化のスキルから免れる場合もある。
「なにやってるのよスケベ!」
「バシン!」
「ドズン」
魔族のホストが純の平手を食らい壁際迄吹き飛び気絶する。
【魔の手から生還、スキル薬の知識を手に入れました】
「パンパン」
「しっかりしてよ!」
「あたし、ここはどこ?」
「もう少しであいつらにやられるとこだったのよ」
「そうなんだ、どうして純ちゃんは平気だったの?」
「じつはね」
純もホストに連れ込まれ衣服をはぎ取られあわやと言うところで、ノブユキのお手付き紋章が火を噴いたのだという。
「それ本当?」
「ほんと ほんと、それであいつ大事なとこをやけどして、そしたら酔いがさめたのよ」
その後は魔法を食らわせて逃げてきたという形なのだが。
「早く着替えて」
「ほんとだ、お腹に紋章がある、これってアンナちゃんのと同じ?」
詳しいことは秘密にしておくのだろう、そのうちこの紋章は消える可能性がある。
なにせ信之はそういうことがあったことすらあまり覚えておらず夢だと思っている。
信之が求めなければいずれ性奴隷化の魔法も消えてしまう可能性がある。
もちろん女性側で信之を求めてしまえば確実に性奴隷化の魔法が作用することになるのだが、果たしてそうなるかどうかは今後次第と言っておこう。




