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森を抜けた信之達

森を抜けた信之達


ノブユキ率いる勇者候補の第一部隊、何度かの魔物襲撃を無難にこなしようやく魔の森から抜け出すことができたようだ。

約300kの道程は細く長く、そして森が途切れたその先には切り立った崖が見えてきた。

ここまで数百匹のLV50超え魔獣を殲滅してきたが、そのおかげでほぼ全員が職種LV60を超え。

善行LVも全員が40近くまで上昇させることができた。


「ようやく抜けた」

「止まれー」

「どうどう」

「ヒヒーン」

「ここからはどうやって進むの?」

「ここからは馬車で進めないな…」


地図にも書いてあるが、森を抜けるとその先は切り立った崖であり。

その先は100メートル以上の断崖になっている、もちろん降りる手段はちゃんとある。


「みんな聞いてくれ、ここから先は徒歩で降りていくことになる」


よく見ると岩場の先に何とか人が通れそうなスロープが崖に沿って続いているのだが。


「ここか?」

「ええ、ゆっくり一人ずつ降りるしかないわ」


馬車はストレージへとしまい込み、馬は手で引いていくしかない。

馬をこの場所で放していけば魔獣の餌となってしまう。

合計7頭の馬をなんとか無事にここまで連れてきた、うれしいことに俺も柚子もそして女子全員が魔の森において職業LVを60近くまで上げることに成功した。

途中発生したクエストで取得ポイント3倍のスキルとか、善行経験値倍化タイムとかいうわけのわからないクエストが重なり。

女子全員の善行LVは40台へと突入している。


【ところでノブ君、ずいぶん前に職業の秘密があるとか言ってた気がするんだけど…】


そういえば魔の森に入ってからすっかり忘れていたことがあった。

今の俺には3つ職業が並んでいる、2つは基本職である戦士と魔術士。

そして3つ目がテイマー(魔獣の操士)、調教士ともいわれ、召喚士の上級二次職である。

クロをテイミングしたと同時に職業欄に書き込まれた3つ目の職業。


「パカッパカッ」

「ガツガッ」


一応魔法を使った通信方法で俺と柚子は情報をやり取りした、この情報はまだ誰も知らない可能性が高く。

条件がそろわなければ取得することができない可能性があるからだ。


【テレパシー通信か?】

【うん、この場所で歩きながらは話しにくいし】

【そのことなんだけど、今俺は職業3つあるって言ったよな】

【テイマーでしょ?】

【ああ、砦の攻略時に魔物をテイミングした時に取得した】

【ウン】

【おかしいだろ、俺に魔獣使いの職種は持ってなかったんだから】

【確かにそうだわね】

【それでおれはこう考えた、もしかしたら2次職より先は基準の職業とは関係なく取得できたりするのかもとね】

【それって何かの条件で取得できたりするという事?】

【うん、俺の場合は敵の魔獣をうまい具合に降参まで追い込んだという形かな…】

【そこでクエスト?】

【ああ 魔獣をテイミングしてみよう、成功報酬は魔獣使いの職業を取得】

【そうなんだ】

【それともう一つどうやらスクロールでも手に入れることができるらしい】

【それは私も噂を聞いたことがある】

【それともう一つ、ここが肝心 3つ目の職業を手に入れた者は同時に3つ以上の職業LVを同時に上げることが可能となる】

【え?じゃあノブ君】

【俺の戦士LVは既に100を超えている魔術士も80超えて魔物使いは60を超えたところだ】

【合計すると私の1,5倍!】

【まあ条件があるのだし無理やり手に入れることができるのか分からないから何とも言えないけど】

【楽しみができたわ】

【だからと言って無理しないでよ】

【ご忠告ありがとう、でもなんか負けた感じがするのはいただけないわね】

【まあ、今の柚子ちゃんなら高LVの魔獣も問題ないとは思うから、そのうち上級職も手に入るでしょ、但し周り迄巻き込まないでどこまでできるかだな】

【周りを巻き込んでまで上級職のスキルを手に入れようとは思わないわ】

【了解】

【そうなんだ、それはいいこと聞いたわ】


まあだからと言ってこの世界でうまいこと生き残る確率が少し上がったぐらいでしかない。

確かに俺や柚子は今死んだところで、死んで戻ることは無いと言ってよい。

善行LVは既に100を超えていたりするし、職業LVは合計すると200を超える。

魔王のLVがどれほどなのかはわからないが、その他の魔将軍クラスであれば問題なく勝つことが可能だ。

だが周りの女子を巻き込んだとしたならば彼女達が足かせになる場合もある。

お宝を手に入れたいがために周りを犠牲にするのは論外だ。


【でもこの話は内緒の方がいいかもね】

【そうだね】


300メートルの岩だらけのスロープをゆっくり下っていく。

崖の上から見た世界はいくつかの街が見て取れたが、それ以外は荒れ地や林が点在しているだけで。

本来あるはずの農耕地はほとんど見られなかった。


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