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まさか!

まさか!


出発して5時間で勇者候補の第2部隊はゴブリンとアークゴースト、そして高原タイガーによって半壊させられてしまった。


「大丈夫か!」

「体が」


残ったのは9名、なんと魔物と遭遇してから1時間で11人が犠牲になった。

生き残ったのは約半分の9名。

国分初音(20)川鍋の彼女、善行LV14

赤羽亜紀(19)山田の彼女、善行LV13

山田幸人(22)善行LV14

箱崎紫堂(25)善行LV20

立川寛治(21)善行LV10

鈴木宏(40)善行LV18

川鍋明日人(20)善行LV12

徳平仁(35)善行LV17

川村明人(38)善行LV19

生き残った全員には善行LV15が加算されるが、こんな状態で魔族討伐など続けられるのだろうか。


「悔やんでも仕方ない、問題なのはこの先へ進むかそれとも戻るかだ」川村

「あんたの意見も聞きたい」徳平

「俺は進もうと思う」鈴木

「どうして?」

「戻っても進んでも同じだからだ」


ちなみにゴーストは箱崎がとどめを刺した、なかなか当たらなかった攻撃だが。

ゴブリンリーダーを倒したことで動きが鈍ったところを攻撃した。

そして高原タイガーは川村がラストアタックで倒すことができた。

ほぼ全員が1回は攻撃していたことにより全員ポイントやスキルを手に入れることができたようだ。


「LVも50近くまで上がったからこの先へ進んでもおれは問題ないが、他のみんなはどうだ?」

「おれはLV43だ」

「俺は46」

「私はまだ38よ」

「35だわ、なんで?」

「攻撃したのか?」

「だってこわいんだもーん」


攻撃を当てなければポイントが入らない、石を投げつけるだけでもポイントが入るのに。


「今度から必ず攻撃してくれ石を投げるだけでもいい」

「うん」


馬車は無事だが馬が半分逃げてしまった、残った無事な馬車は2台だが。

一つは一頭立てになり、これでは行軍スピードが半減する。

飼葉や水を移し替えてようやく再出発という形にはなったが、あまりにも大きな痛手を負ってしまった。


「これからは用心してかかろう、もう二度と死人を出さないようにしないとならない」

「同感だ」

「カポッカポッ」


勇者Bグループは魔王国を大きく回り込むルートで進行していく予定だが。

そうなると魔族の村をいくつか経由していかなければならない。

魔族の村にいるのは全員が敵ということになり、そこで一夜を明かすことなど人族の勇者候補達にはできないと言っておこう。


「どうする?」

「まさか半分に減ってしまうなんて」

「この調子では女の子の従者なんて夢のまた夢だぞ」

「君らまだそんなことを夢見ているのか?」

「そんなこと言ってもよー」

「まずは生き残ってこの世界から無事現世へ帰ることだろ」

「なあ、あのノブユキとかのグループ無事なのかな?」

「聞いた話だと彼は砦を襲撃してきた魔族を全部一人で殲滅したという話だぞ、柚子とかいう女子の方はヒドラや魔族の召喚士を秒で屠ったという話だ」

「強がらないであっちについて行った方が良かったんじゃないのか?」

「今となってはどうでもいいことだがな、どちらにしても弱い女子を守りながらだぞ、そんなに楽ではないだろ」

「そうか、そうだよな」


まあ少しクズな男子が多かったグループ、これでようやく真の勇者へと育つ条件が揃ったのではないかと思う。

死んでしまった勇者候補は殆どが初期の善行LVが10以下であり、この数日で善行は+20以上挙げられたのかどうかまではわからない。

もしLV30まで善行LVを上げていなければそれは現世での死に戻りを意味することになる。


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