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魔族の国へ出兵

魔族の国へ出兵


昨晩、砦の中はキャンプと同様に催淫魔法の餌食となり、NPCの女子5人は代わるがわる男達に襲われたらしい。

治療魔法で何とか怪我は治すことが可能だが、精神までをカバーするのは上級魔法を使用しなければならず。

現時点で習得しているのは柚子とノブユキだけだった。

そんな状況下で、魔族の国へと侵攻するとは、すでに午後5時を超えておりこの状態で魔族の国へと攻め込んでどうするのかと勇者全員から苦情が出てくる。

しかもこれから魔族は活動を活発化してくるのだ、敵の真っただ中に進軍するなど殺されに行くようなものだろう。


「おいおいこんな状態で攻め入って無事に帰ってくるなんて無謀だ」

「そうだ、せめて今夜は砦にとどまって明日出発した方がいい」


誰もがそう考える、だが女子は全員不安な声を上げる。


「昨晩のような魔法をかけられたらどうするの?」

「そうよ、この中にいたら逃げられないのよ、黙ってやられろと?」

「柚子ちゃんどうする?」

「私たちだけ先に出た方がいいかもしれない」

「それでどうする…」

「あれを使うわ」

「もしかして家か?」

「魔法もね」


そう最初の召喚で選択したSクラスのプレゼントの中に家がある。

初期設定はログハウスだが、何度か使用していると成長していく不思議な家。

ノブユキはほぼ未使用のため、現在の大きさはログハウス程度。

だが柚子の所有している家は一ケ月以上使用していた為ソコソコに育っている様子。

そういったアイテムを使用すれば夜になっても安全を確保できる。


「ここにいればまた襲われる、下手をするとより強い魔法で縛られてしまうかもしれないわ」

「じゃあ先に行くってことか?」

「ええ、一応襲われたNPCにも声をかけてみるわ」


5人いたNPCのうち2名は隊長付の従者だったため、隊長の命令に背くことができず残ることになったのだが。

3人のNPCがノブユキと柚子の隊に参加表明した、キャンプにいたNPC女子も連れて来たかったが、彼女らも隊付の癒術士や魔法士が多く上官の命令で連れてくることができなかった。


「ありがとうございます」

「それは構わない」

「でも、ノブユキ殿は私の伴侶となるため手を出さないでくれ」

「昨晩のように襲われなければ、それだけでもいいんです」

「もうここにいたくありません」


ノブユキは昨晩ハーレム状態になったため襲われる女子を見ることなど無かったが。

いくらNPCとはいえリアルな状況でそんなシーンを見せられれば、俺なら襲う方ではなくやめさせる方に回っただろう。

だが面倒なのは催淫魔法で全員が半ばHをしたくなるように脳を刺激されていることだ。

いくら拒絶しても体の方が欲しがるという感覚、ノブユキも魔法やスキルで半分は打ち消したのだが。

4人を相手にしてもなお猛る分身を見て驚愕していた。


「じゃあNPCは私達が面倒を見るわ」

「分かった」

「おい、勝手なことをするな」

「この子達にむごいことをしておいて何を言ってるの?」

「こいつらは望んで志願したんだ、規則を破れば軍規に違反する」

(面倒なやつらだ)

「じゃあ俺の従者になるか?」

(えー)

「私の従者になればいいんじゃない?」柚子

「その手もあったか…」

「私の従者として召し抱えます、文句があるのなら力づくでも構いませんが?」


さすが2つの職種を合わせてLV100を超えている柚子、その威圧力は半端ない。

すでに戦士LVも60を超えて、総合LVは150以上になるのではないだろうか。


「なんだと…」

「やめておけ、この勇者候補はヒドラを軽く屠ったんだ、しかも魔族の男爵クラスを簡単に殲滅したやつだ、どうせ敵わない」

「それじゃ今晩またあんな状況になった後はどうすんだよ」

(少年兵を使おう)

(う~ん)


まあ中にはそっち系の人も数人いるので、女子がいないならばそうするしかない。


「文句が出ないなら、了解したということね」

「勝手なことを」

「私たちがこの世界に呼ばれたこと自体、勝手に呼ばれたのよね、それとも今ここで全員相手にしてもかまわないのよ」

「なんだと、つけあがるな!」

「やめておけ、奴らは先に出ると言ってる、どうせ長くないんだ、そうだろ」

「けっ!」


この場で柚子を止められるのはノブユキぐらい、ユーリアや小隊の隊長クラスのLVは50から60前後。

合計LV150の勇者候補と戦って勝てるものなどいないのだから。


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