酒池肉林(仮)
酒池肉林(仮)
俺のテントは一応男共とは別の単独したものだ、騎士のユーリアと勇者ノブユキその他2名+1匹。
専用のテントを使うことになりはしたが、プライバシーは無いに等しい。
ミツルならば泣いて喜ぶはずだが、俺にはこの状況が楽しいものだという感じはない。
中で俺が何をしようとユーリアが許す限り問題はないが、できれば一人でテントを使いたい。
まあ聞き耳を立てて覗きに来る輩には多少注意するが、それよりも堂々と夜這いしてくる馬鹿が出るとは思ってもみなかった。
「これNPCもいいんだよな」
「ああ、ノブユキってやつの従者フェシルってのが俺の狙いだ」
「騎士様はよ」
「おいおいLV50過ぎてる騎士だぞ、下手をすれば殺されるだろう」
「それよりあの子らは?」
「5人で魔族の召喚士全滅させたんだぞ、おまえ殺されに行くつもりか?」
男どものテントではいつやりに行くか、いつ忍び込むかそれだけで盛り上がっていた。
一方女子のテントでは。
「魔族をやっつけたから?」
「そうらしいわ」
「私たちだけ便宜図ってもらえるとは思わなかったわ」
「でも結界魔法だけで防げるの?」
「大丈夫だと思うわ」
「ねえ、他の女子はどうするの?」
「どうする?」
「私たちに賛同する子だけでも招待する?」
「…そうね、そうしましょう」
魔族討伐に駆り出された勇者候補、女子の数は男子よりは少ない、30人中12人。
そのうち5人が頭一つ抜けた状態、そして7人が他のテントで心配事を話し合っていた。
「どうするの?」
「私は彼氏が守ってくれるから」
「あなたの彼氏ってあの子でしょ」
それは普通の若者であり薬物ライブに誘った男性という事。
善行LVは10ぐらいであり、クズとまではいかないがソコソコ犯罪に対して寛容な考えを持つ。
「今回のライブに参加している男はほぼ全員がやばいんじゃない…」
「じゃあどうするの?」
「あの子達にも相談しない?」
相談、確かにそれが一番いい方法であるが、男の手先になって他の女子を売り渡すなどという者もいたことを忘れてはならない。
他のテントにいた女子7人中2人が柚子達のいるテントへと訪れた。
「ねえ柚子さん」
「何?どうしたの?」
「相談があるんだけど」
もちろん今晩どうするかという事だが、2名が反対しているということで少し危うい感じがした。
「反対する人は匿まえないわよ」
「ヤッパリそうなるよね」
「彼氏がいてそっちへ行きたい子まで守れないもの」
5人は誘われてのこのこライブに参加してしまった女子、2人はそういうライブに数回参加しトリップしながらするHに快感を覚えた者たちだ。
「じゃあ5人はすぐに私たちのテントに来て」
「分かった、相談して正解だったわ」
すぐに残りの3名を連れてきた、結果として7人用のテントで10人が一緒に過ごすことになったが。
今回のクエストはそんな生易しい物ではなかった。




