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とりあえず、スキル関連はリーゼのとこに戻ってから相談しよう。

体感としては、そんな負担がかかっているのは全く感じていない。


最上階層へは、マリーさんの転移魔法で移動する。

僕は再度、リーゼから渡された持ち帰る食材リストを確認した。


■■■


ボーンラプトルの骨 たくさん

炎邪龍の肉     たくさん

オオアナコンダの肉(胴体)   たくさん


■■■


倒せるだけ倒して、持ち帰れるだけ持ち帰ってきてほしいらしい。

ボーンラプトルの骨は出汁に使う。

炎邪龍は、カレーうどんのルーに入れる肉として使い、オオアナコンダは丸焼き&蒲焼きにするらしい。


メモを見て、さらに事情を聞いたゴードンさんが、


「どんだけ食べるんだ、お前のパーティ仲間は」


そう言って呆れていた。


「でも、驚いたなぁ。

昨日の唐揚げが、まさかモンスターの肉だったなんて」


マリーさんもそんな事を言った。


「…………お、おおお、おいし、かった、よね」


ラネイさんもそう言ってくれた。

リップサービスかもしれないが、不味いと言われなかっただけ良しとしておこう。


「俺のお陰だな!」


ルートさんが、胸を張っていた。


「たしかにリーダーの散歩も、たまには役に立つのね」


マリーさんの言葉に、皆が笑った。

それから僕は、ルートさん達の指示に従って、まずは彼らが素材目的で討伐しているモンスターを倒す手伝いをした。

邪魔にならないよう、リーゼに教えてもらった通りに立ち回った。

そうして、彼らの今日の討伐目標数のモンスターを倒し終わる。


「いやぁ、周りをよく見てるねぇ。

私たちも動きやすいよ」


「ありがとうございます」


マリーさんにそう言われた。

良かった、とりあえず邪魔になってはいないようだ。


「ラネイ並にヒョロいのに、まさかステゴロ使いとはな」


ゴードンさんの邪魔にもなっていないようだ。

その事にホッとする。


「……【回復(ヒール)】」


ラネイさんが、回復魔法を掛けてくれた。

とくにダメージは負っていないんだけどな。


「あ、あああ、あんな、たたかいかた、ダメ」


「へ?」


「さ、さささ、さっきも、僕、いった。

ききき、きみは、ただでさえ、スキルで、体への負担が、ふつうの人達と、ちちち、ちがう、から」


「あ」


言われて、思い出した。

たしか、体に負担がかかり過ぎてるとかなんとか。


「すみません、ありがとうございます」


でも、リーゼの戦い方なんだよなぁ。

え、でもだとすると……。

僕はある事に気づいて、ラネイさんに聞いてみた。


「あの、このステゴロの戦い方って、体が出来上がってなかったり、筋肉が付いていなかったりすると、とても負担がかかるんですよね?」


「そ、そそそ、そうだけど……」


「もしも、男性と比べて筋肉のつきが劣る女性がこんな戦い方してたら、どうなりますか?」


「……ひ、ひひひ、ひと、によるかな……?

体質で、じ、女性も、ひとそれぞれ、筋肉が、付きやすい付きにくい、ある、から。

で、ででで、でも、身体強化とか、しないと、身体が壊れて、寝たきりになる、可能性、が、たかい、かな??」


身体が壊れて、寝たきり。

その言葉を受けて思い出したのは、やっぱりリーゼだった。

今のところ、物凄く元気に動き回っている彼女。

あの強さにもしも、代償があるのなら……。

それを考えた途端、肝が冷えた。


この事を、リーゼは知っているのだろうか?


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