その5
「はあ……。死ぬかと思った……」
「いやー、楽しかった! ものすごく爽快な気分を味わえたよ! ねえマーリ、ジェットコースターも、ブランコと一緒に星のみんなに紹介したいね!」
「はい。ぜひジェットコースターもチカゴローさんに頼んで作ってもらいましょう!」
「さ、さて、では本題に戻って、ヒナタの失われた記憶を探しに行こう!」
「えー、せっかくだしさ、もっと色々な乗り物乗っていかない?」
「うん。僕も久しぶりに遊園地に来たし、記憶探しはそのあとでもいいよ!」
「ヒナタ君がそう言ってくれてるんですから、船長! もっと乗っていきましょうよ!」
「いや! 遊んでいる暇などない! ヒナタの記憶を取り戻すことが最優先である!」
「う~ん。まあたしかにそのとおりだね。絶対乗り物が怖いだけだろうけど、たしかにフィーモの言うとおりだ。ヒナタの記憶を探しに戻ろう!」
ということで、4人は宇宙船に乗って再び新宿へ戻り、日奈太が普段よく行く場所などを回ってみたが、残念ながら、日奈太の記憶が戻ることはなかった。
「むう。もう夜だ。一日中探し回ったのに記憶を取り戻せなかった。ヒナタよ、本当にごめんなさい」
「いいよいいよ。みんなと出会えたおかげで、とても楽しい体験ができたし!」
「けれど、このままお別れするわけにもいかないわ。なんとかしてヒナタの記憶を取り戻さないと……」
「ありがとう。けど、今日はもう遅いしやめておこう。みんなはこれからどうするの? また別の日に会えるかな?」
「私たちはとりあえず数日間地球を見学する予定だから、ヒナタの都合さえつけば、またいつでも会えるよ」
「そっか。じゃあ3日後にまた会えるかな? 明日とあさっては学校があるから」
「うん。大丈夫。それならまた3日後に会いましょう」
「よし。それでは、宇宙船でヒナタをお家まで送るとしよう!」
宇宙船はあっという間に日奈太の自宅へと到着した。
「フィーモ、ユイカリア、マーリ、今日はみんな本当にありがとう。じゃあまた3日後に!」
「こちらこそだよヒナタ。とても有意義な時間を過ごせた。本当にありがとう。ではまた3日後に会おう。この場所に迎えに来ればよいかな?」
「うん。そうしてくれるとすごく助かるな!」
「よし、では3日後に、またこの場所で会おう!」
「ヒナタ、今日は本当にありがとう!」
「とても楽しかったです! ありがとうヒナタ君!」