最後の投票。
桜 side…
空「あー…泣いてるところ悪いけど、今から投票しないといけないよ〜」
蕗「…っ」
桜「向日葵さん……」
向「…大丈夫。」
彼女は口では「大丈夫」と言っているが、体はプルプルと震えていた。
…そうでもしないと、耐えられないのかもしれない。
向「…私は、大丈夫だから。」
蕗「…無理は、してないですよね…?」
向「無理なんてしてないよ!」
嘘だ。だってその目には悲しみが混じっているもの。
空「まぁ、投票なんてしなくても皆の考えは一緒でしょ?」
桜「…うん。」
蕗「僕も…」
今日、最後の人狼である向日葵さんを処刑する。
空「じゃあ今日処刑するのは〜?」
「向日葵/さん」
本当に、この判断は正しかったのかな。
空「じゃあ今日の処刑対象は向日葵だよ〜!」
向「…」
分かりきっていた。
空「……一番苦しむことのない方法、『ガス室刑』。」
「それが、私から貴女に向けて最大の慈悲よ。」
なにか、悲しい気持ちが滲んでいる気がする。
蕗「空木…さん?」
空「…ッ」
ーうーちゃんっ!
桜「っ!!」
何だったんだろう…?今の記憶…は……
そして、気付いたら向日葵さんは中に入っていた。
空「遺言は?」
向「…あーあ、結局死んじゃうんだなぁ。」
「私、長生きしたかったなぁ…」
「ここで会った皆と、いっぱいはしゃぎたかったし…笑いたかったし…遊びたかったなぁ……っ」
向日葵さんは、泣いていた。涙が、白い頬を伝う。
向「…ごめん……皆、ごめんね。」
「私、罪深いことしちゃったよ………」
「だから、向こうで待ってるみんなに、謝ってくる。」
すでにガスは入っているだろう。目が虚ろになってきている。体がふらふらしている。
向「仲良くしてくれて、ありがと…。」
そして、体が崩れ落ちる。
向「………」
それは、私に向かって口パクで言われた。
ーごめんね。
と。




