ずるい男
なんだか改行とか、編集の仕方良く分からなくて、仕方ないので訂正できずにそのまま載せました。処女作です。
ふたりの部屋の
ふたりの夜に
あれこれ
君は喋りたがる
同僚のひどい彼氏の事やら
上司への終わる事ない
愚痴であるとか
新しいスイーツやら
どこやらの海外のブランド等々
速射砲の如く繰り出される
果てしない
集中砲火に僕は時々
合いの手を入れる
たいがいのそれは
どこぞのお笑い芸人かの如く
話を進めるためというよりも
右から左へ〜的なもので
あるのだが
これは日常茶飯的になりつつある
昨今に於いては
かなり高度な技術を要する
なぜならば
それをそれと
気付かせずに
秘密裡にしかし
右から左へ受け流さなければ
ならないのだ
僕なりのスパイ的な
特殊任務はたいがい
君を憤慨させてしまう
しかし全方向からの
マシンガン攻撃の全てを
きちんと止めようとしても
いつも最後は
猫の目の様に変わる話題の
連射に目を回し
ついて行けずに
結局君を憤慨君の決めセリフは
「ちゃんと私の話聞いてる?」
実際全然聞いてない訳もなく
理解もしているのだが
…と言うより
たいがいは
君が話し始めた途端に僕は
理解している
それは僕が
飛びきり優秀だから
と言う訳でなく
昨日も一昨日も
なんなら先週も
同じ様な話しだったりするからだ
しかし今夜の君は
新しい展開を持って来た
いつもの君の
いつもの言葉ではない言葉
君から僕への
新しい弾丸
真新しいピカピカの
とっておきの言葉
僕が見たことのない
僕の知らない君の顔で
いや…
知らなかった訳じゃなかった
なんとなく
ここ数週間の君の顔の中に
僕の知らない君がいる事は
気付いていた
君がピカピカに研いていた
弾丸も
何度か見掛けた事もあった…
でも見ない様にしてたんだ
「別れよう」
君が放った
氷のように冷たい弾丸は
深くえぐるように
胸を突抜た
いつからだろうね
はじまりのふたりの言葉は
互いが互いに
浴びせ続けていたのに
話し足りなくて
全てがいつも一瞬で
ふたりの時間の速さに
気が付くといつも朝で
あんなに何時間も
何を話していたんだろう
ひとりでいる時の孤独を
ふたりの時間で塗り潰してた
最近じゃ
ふたりの孤独を
互いにひとりで慰めてた
君はマシンガンで
僕に気付かせようとしてた
僕はふたりの幕が降りるのを
ただなんとなく見てた
最低な男だ
こうなる事感じていたのに
僕は投げ出してしまった
君の悲しみも
君は言葉を待っていた
僕は言葉を探してた
「ごめんね」
以外の別の言葉を
乱筆乱文お許し下さい。