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 少し変わっている。


 それが俺を――名執葉介を客観視した時の印象だった。



 別に奇行に走っているわけではない。むしろ健全。大健全だ。

 その証拠に休日はボランティアで地域清掃に勤しみ、街の老夫婦には大層気に入られているそうだ。

 その活動の傍らで捨てられた動物を拾っては帰るという生活を送っていると、いつの間にか自宅には犬が二匹、猫が三匹住んでいた。

 友人曰く、動物愛護団体会長。まあ悪くない響きだ。犬猫かわいいし。

 それくらいには健全というか、聖人のような人生を送っているのだ。


 “変わっている”という点は性格の面ではない。

 もっと深層的なところ。言わば、特殊能力の呼ばれるようなものを持っていたが故だった。


 俺は、動物の声が聞こえる。



 子供の頃――高校生も子供と言われればそれまでだがもっと前――それは突然聞こえるようになった。

 以来、俺は動物からも人気者。

 そりゃあそうだ。犬がワンと一鳴きすれば所望は餌なのか散歩なのか、はたまた性対象なのかが俺にはすぐに分かる。まぁ性対象については俺にはどうすることも出来ないので無視する。自分で探してこい。

 言うなれば俺は動物にとっての便利屋みたいな立ち位置。故に信頼も厚い。

 実際、ウチのペットたちも俺のことを頼りにしてくれている。

 ワンと鳴かれ餌を持って行き、ニャーと鳴かれ毛繕いをする。

 またワンと鳴かれれば散歩へ連れて行き、ニャーと鳴かれれば糞尿の処理をする。

 あれ? これだけ聞くと俺ってだいぶこき使われてない?


 そんな聖人で人気者な俺は――――



 丸裸にした。女の子を。



「や……やめっ…………んっ! そ、そんなこと何が面白いの…………あっ、だめ…………だめぇぇぇぇっっ!!」


 本心、本音。心の鎧という鎧を削ぎ落とされた少女は、まるで裸体をさらけ出されているような感覚に陥っている。

 開放感や羞恥心が混ざり混ざって何とも形容しがたい感情を抱いているのだろう。彼女はそれに心地よさを覚え、快感へと昇華させた。


「えーっと……『なんでそんなこと知ってるのよっ! ま、まさか、由緒正しい地獄の門番であるこの私が、一〇歳まで――』」


「勝手に改竄しないでぇーー! おねしょは八歳までだから!!」


正直どっちでも同じようなものだと思う。


「心の声が聞こえるなんて、とんだ卑怯者よ! チートもいいとこだわ」

「地獄にもそんな世俗的な言葉存在するのか」

 

 動物の声しか聞こえないはずの俺が、この少女の深層的な声まで聞こえてしまう。

 こんな事はこれまでありえなかった。



 事の始まりは三時間前。

 地獄の門番と名乗る少女――リリフォード=オルトロスとの出会いから始まったのだ。



 どうも、なろうでの活動はだいぶ久しぶりです。作者の綾式です。

 この作品少女オルトロス(ryは公募用に作ってます。日々確実に進めるために、毎日投稿するために毎日書くという習慣を付けるために投稿するという至極勝手な行動です(プロットはすでに書き上げてるので、途中で諦めたりはしないかと)。

 そのため、公募する際にこのサイトでの作品を消去させていただきます(落ちたら再upします)ので、あらかじめご了承ください。


 それから、この作品を見てくださった読者様、感謝です。ありがとうございます(―人―)

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