武器屋の話
僕は武器を売り捌く
銃やナイフやミサイルを
誰ふれ構わず売り捌く
どんなやつが使うのか
どんな風に使うのか
そんなのどうでもいいだろう
強いていうなら自分のために使うのさ
無理にいうなら自分の赴くままに使うのさ
あるやつは娯楽のためにと剣を取り
あるやつは恋人の仇のためと銃を取り
あるやつは使命のためにとミサイルを買った
どいつもこいつもおんなじだ
自分の赴くままに武器をとる
下らないとは思わない
あんまりだとは嘆かない
僕は武器をとったやつの気持ちは分からない
だけれど馬鹿にしていいほど軽くない
娯楽のためにといったやつは
銃で打たれて死んだんだ
仇のためにといったやつは
仇と一緒に剣で刺されて死んだんだ
使命のためにといったやつは
ミサイルで吹っ飛ばされて死んだんだ
どこかで帳尻が合っていく
武器をとったら武器で死ぬ
心の底で分かっていたんだ
だけれど取らずにはいられない
人は弱い生き物だ
人は弱くて小さい生き物だ
だから僕は売り捌く
せめて武器をと思って売り捌く
いつだったかどこだったか
少年になぜ悲しみの連鎖を生み出すのと
聞かれてさ
僕は可笑しくて笑ったんだ
だってそうだろう
武器を売るやつが悪いんだと誰もがいう
武器があるから使うんだという
僕に言わせればふざけるなって
言いたいね
武器を使うのが悪いのさ
武器は使うからそこにある
お前らが欲したから
僕は今ここにいる
君たちは僕の仕事を批判する
糾弾して押し付ける
だけれどさ?
君たちがやることも
僕とあんまり変わらない
君たちも僕と同じだ
人でなしでろくでなし
違うって?じゃあさ
娯楽で子供を泣き叫ばせて
めった刺しで殺すのと
なに違う?
神の愛を説きながら
怒鳴って打つのと
なに違う?
粛清といってボタンひとつで
ミサイルを発射するのと
なに違う?
まったく まったく可笑しいね
ほんとに ほんとに可愛いね
そしてほんとに馬鹿らしい
僕は今日も売り捌く
欲しいやつに売り捌く
あなたは僕と会いたいかい?
そしたらそしたら呼んでごらん
あなたの目の前に現れる
僕の名前は武器商人
ただ売り捌くだけの武器商人
会わずに越したことはないけどね