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ハーレム目指して何が悪い  作者: かいむ
第2章 旅と勇者
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第27話 デート!?

 王都は中心に城があり、その周りには城下町が広がっている。それらを囲む様に城門と城壁が立っている。その城壁は見上げる程大きく、城門は大きく広げられていた。


 城壁の中は沢山の人で活気に溢れていた。中心に位置する城は大きく、雪の様に白く、綺麗だった。


 城門から入り大通りを進んでいると、ハッシュベルが馬車を止め、言ってくる。


「ここら辺で別れるとしよう。私は姫様に報告してくる。お前達は明日にでも城に来たらいいだろう」


 俺達は馬車から降りる。すると、ハッシュベルは別れも言わずに、さっさと馬車を城の方へと進めて行った。


「ちょうどいい機会だし、王都をぶらつくか!」


「そうですね。私も王都は初めて来ましたから」


「あたしも初めてなの!」


 俺達は王都を適当に回る事にし、歩き出す。




 王都はマスラとは違い、城を中心に円形状に町が広がっている。城に近い所から貴族、騎士、商人と段々身分が下がっていき、一番外側は農民が暮らしている。


 俺達は商人達の暮らしている所、つまり商店が沢山集まっている所を歩く。基本的に冒険者などの町の外からやって来る人は、商人の暮らしている場所にある宿に泊まることがほとんどらしい。


 王都は、服や靴などを売っている店が多かった。中には本を売っている店まであった。マスラは武器屋や防具屋などの、冒険者用の店が多かったから、流石は王都だと思った。


 俺達は町を回る前に、今日の宿を決めておく事にする。近くにあった新しそうな宿に決める。中に入ると、中は木で出来ていて、気分が落ち着く。


 俺達はチェックインして、部屋に荷物を置く。そして、ようやく町に繰り出す。


 俺は町を歩いていて気付く。俺達の格好、浮いてね? 王都を歩く人は皆オシャレな普段着の人ばかりだ。中には俺達みたいな冒険者、って格好をしている人もいるが、数が圧倒的に少ない。


 そういえば、ミルシアもスンも普段着を見た事ないな。普通に部屋着なら見たことあるけど、外に着て行くオシャレな普段着は、持ってないんじゃないだろうか?


「なあ、二人共そういう旅の服以外の服って、持ってる?」


「えっ、服ですか? 外に着て行けるのは、ないですね」


「あたしも、持ってないの」


 ふん、やはりか。なら今から行く所は当然――


「服屋に行こう!」




 俺達は王都で一番大きいという服屋に来ていた。わざわざ、町の人に聞いたのだ。そうでもしないと服屋は数が多くて、一体どこに入ればいいか分からない。


 まずは女性陣からと言う言葉に従うと、今、俺の周りには女物の服しかない。何とも居ずらい。下着じゃないだけマシだが……。


 二人はそれぞれ好き勝手に服を物色している。俺は一人取り残されていた。このままだと怪しまれる。俺は焦ってミルシアの元に向かう。


「ミルシア、いい服あったか?」


 ミルシアは、シンプルなデザインの服を見ていた。


「これとこれ、どっちがいいと思いますか?」


 ミルシアが右と左に持った服を自分に当てながら聞いてくる。俺はそんなミルシアを見て、ミルシアも普通の女の子なんだなぁと思うと、何だか自然と笑みがこぼれた。


「何を笑っているんですか?」


「いや、何でもない。で、それと、それだな」


 俺はミルシアの持っている服を見て真剣に考える。これはちゃんと答えなければならない。女の子はこういうのにうるさいからな。


 右には、白のTシャツを持っている。左は、緑のTシャツだ。ちなみに、今は結構暑い。俺も外套は脱いでいる。王都の方がマスラより、遥かに暑い。だからこそのTシャツなんだろう。


 ふ~ん、どっちが似合うかは……よし!


「左の方がいいと思うぞ。ミルシアの目の翠と合って」


「そうですか? なら、こっちにします」


 ミルシアはそう言うと、緑のTシャツを戻し、白のTシャツを持つ。いや何が「なら」なの? まあ、何となく想像出来たけれども。


 俺は脱力してミルシアから離れ、スンを探す。


 スンはワンピースを見ていた。うん、スンらしくていい、いいぞ、スン。


「スン、何かいい服はあったか?」


「うわっ!」


 スンは俺の声に飛び上がる。俺に気付くと、恥ずかしそうに言う。


「は、ハヤトさん。脅かさないで欲しいの。それから、どれが似合うか見て欲しいの」


「もちろん、いいぞ!」


 俺は、即答する。それぐらい、任せとけ。センスはあまりないが、気にしたら負けだ。


「どの服だ?」


「これとこれなんだけど、試着するから少し待って欲しいの」


「オッケー」


 スンは俺を連れ、試着の出来る場所に来る。


「じゃあ、ちょっと待っていて欲しいの」


 スンはそう言うと、カーテンの向こう側に消えて行った。一つ一つ個室になっているカーテンの中からは、衣擦れの音が聞こえてくる。


 なんて、魅惑的なんだ。思わず中を覗きたくなる。だが、俺は我慢する。今、覗くと色々終わりそうだった。


 俺が一人、覗きの衝動と戦っていると、カーテンが開きスンが出てくる。


「……ど、どう似合ってるかな?」


 スンは花柄の、明るいワンピースを着ていた。スンのイメージにピッタリ合っていて、似合っていた。恥ずかしそうに裾を押さえているのが更によかった。


「いいぞ! 似合ってる、似合ってるよ!」


 何だか変に興奮してしまった。俺はこれ以上この試着コーナーにいるとマズイと思い、スンに、もうそれがいいから買っちゃえよ、とごり押しし、その場から退散する。


 二人の服を見た後、俺は自分の服を探す。ジーンズみたいなズボンを見つけ、それにする。上はTシャツというラフな格好になった。


 俺は買って、その服に着替えると、スンとミルシアを探す。二人を見つける。二人共新しい服を着ていた。


 スンはさっきの花柄のワンピースを着ていた。スンの笑顔と相まって、可愛さが半端じゃない。その可愛さは俺を殺せるぞ!


 ミルシアはハーフパンツに白Tシャツという、その素晴らしいスタイルが、しっかり強調される格好をしていた。スラリと伸びた真っ白な脚、Tシャツを押し上げる豊満な胸。


 俺は二人の格好に危うくノックアウトされる所だった。何とか堪えきった俺は二人を連れ、その後も町をぶらぶらする。


 王都は人通りも多く、スンとミルシアの格好が格好なだけに、今までにない程の嫉妬の視線が……。俺、物凄く睨まれてる!


 俺は二人といる事により習得したスルースキルを発揮し、気にせず三人で王都を満喫した。買い食いをし、色んな店にも入り、楽しんだ。


 二人の笑顔が見られて、俺も嬉しかった。俺はこんな平和な日々がずっと続いてほしいと思った。


 俺は二人に十分癒され、宿に戻る。


 明日はとうとう、城だ。王女に会うのだ。俺がこの世界に来た意味が分かるかもしれない。俺は緊張していた。だが、緊張とは裏腹にすぐに意識は遠退いた。


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