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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

地上に災いと大いなる危機を残した悪魔の日記

最新エピソード掲載日:2025/10/14
最初は、自分こそが影から世界を救う主人公であり、英雄だと信じていた。
だが残念ながら、今の俺にはもう何もできない――俺はすでに存在していないのだから。

記憶を失ったと思い込んでいたあの日から、俺は自分の超能力について深く追求しなかった。
本当は、ずっと目の前にあった“鍵”に気づこうともしなかった。

ただの記憶喪失による偶然の力。あるいは、百万に一人の特別な存在。
そんな都合のいい解釈に甘えていた。
だが、俺は強制的に、最悪の形で知らされることになる――自分が“人間ですらなかった”という事実を。

それでも俺は、世界を救おうとした。
差し迫る危機を止めようと、何度も手を伸ばした。
だけど、どれだけ善意で行動しても、結果としては、大切な人々を苦しめるだけだった。

「おい、何をしている? なぜ俺の歩もうとした道を君まで選んだ?
待っているのは、苦しみだけだぞ……。俺が、あんなにも君を傷つけたのに……」

それでも君は、止まらなかった。
あれほど泣いて両親を求めていた君が……今ではもう、かつての面影すらない。

俺の無知さが、君を“悪魔”へと変えてしまった。
この世界には無関係な戦いに、君を巻き込んでしまったことを、後悔してもしきれない。

「……え? 誰? 君は誰だ? なぜ人間に対する共感がない?
まるで、かつて自分も人間だったことすら忘れているようだ。怖いよ、君……」

君は今や、この世界で最強の存在となった。
君の名前を口にするだけで、人々は震え、異世界の精霊や魔物でさえも恐れている。

その力に飲まれるつもりか? もしそうなら、教えてくれ。
――君がこの世界を救おうとした、その意味は?
それは本当に、自分の意思だったのか? あるいは、ただの自己満足だったのか?

無敵、獰猛、理不尽、そして冷酷。
もし俺がまだ生きていたら……君のその性格を止められたかもしれない。
けれど、俺はもういない。何もできなかった。

結局、俺がこの世界に残したのは、
計り知れない危機をもたらす存在――君という“災厄”だった。

そうだ、これは俺の物語ではない。
俺はただの“始まり”に過ぎなかった。
この世界を破滅へと導く、物語の出発点でしかなかったんだ――。
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