仕掛けが一杯のダンジョンです。
すっかり更新が遅くなり申し訳ありません。リアル事情から中々に続きを書く余裕がなくなってしまい・・・
到着した遺跡はなんでしょう...
映画とかで見た気がするアステカとかの遺跡ですかね?
なんかピラミッドっぽいけど頂上がとんがってないですし。
これで蔦とかの草塗れだったら更にそれっぽいですね。
「入口はこの先にあるぞ」
「では行きましょうか」
早速中に入ります。
中は.....やはり暗いですね。
この前の洞窟よりは明るいですが、見づらいですね。
あ、
「“ライト"」
こういう時に使わないとですね。
後方でもダニエルさんが明かりを出してくれてました。
ふむ、石造りの床。埃っぽくて足音が反響するなんていかにもな雰囲気ですね。
「ウォーカー、ここにはトラップがあるから気をつけろ」
「えっ!」
「何で嬉しそうなの?」
いやだってマーキュリーさん、こんな遺跡に罠なんて映画みたいじゃないですか?
やっぱり、ありますかね?
こう、大岩が転がってくるトラップとか....
“カチ"
「ん?」
この音、まさか...
“ガコンッ!"
「「あ」」
「落」
とし穴でした。
突如開く足下の床板。重力に引っ張られる僕。
「っと」
咄嗟に両腕を出して落ちる前に床に引っ掛けます。曲げた肘辺りが無事な床の上に引っ掛かりました。
おかげ胸から上は穴に落ちずに済みました。
でも、これ現実にやったら自重の勢いから腕の骨がとんでもないことになりますよね?
ゲームだから少し衝撃を感じる程度ですが。
あ、でも落ち始めで勢いがないから大丈夫なのですかね? 分かりません...
まあ、とにかく、そう考えると映画のキャラクターさんはみんな筋肉が凄いですね〜
さて、穴の下は....
「あれ?」
てっきり針山とかで落ちたら最後と思ってましたけど...
あ、でも底が暗くて分からないですし凄く深いのかもしれませんね。
「大丈夫かウォーカー!」
「ええ、大丈夫です」
手を差し伸べてくれるダニエルさんのご厚意に甘えます。
「ぬぐぐぐぐぐぅっ!」
あれ?
ダニエルさん顔真っ赤ですけど大丈夫でしょうか?
「非力な魔法職じゃ無理でしょう」
と、マーキュリーさんも手を引いてくれました。
おお、するっといきますね。
なるほど、こういう所でもゲームのステータスが反映するのですね。
一見すれば小柄なマーキュリーさんよりダニエルさんの方が力がありそうですけど、戦士職のマーキュリーさんの方がPOWのステータスが高いからこういうことになるのですね。
「はあ、はあ、はあ..」
ダニエルさん、息切れしちゃってますね。
落ち着くまで待ちましょう。
「ふぅ、改めてここにはトラップはもちろん先に進むためのギミックもおそらく存在する。慎重に進まないと危険だから十分に注意しろ」
ダニエルさん、僕をジッと見てますね。
まあ、既に落とし穴に引っ掛かりましたからね。
とは言っても、早々罠にまた引っ掛かる訳が“カチ"
・・・・・
“シャラァ"
横から何かきますね。
防ぐ?
いや一つや二つじゃないですよね?
なら、
「よいしょお」
咄嗟に身を、上体を海老反りします。
お腹スレスレに通り過ぎる鉄杭。
ドスドスと恐ろしい音と共に壁に突き刺さります。
気分は弾丸を海老反りで回避するので有名なあのSF映画です。
「言ったそばから...」
「中々にやる気に満ちた罠ですね」
「その一言ですませるのねウォーカー」
あれ? マーキュリーさん何やら元気がないですね?
お疲れですか?
「ウォーカー、ちょっと見てて」
そう言うと手の平を地面につけるマーキュリーさん。
「“罠探知"」
時間にして少し。
ですが、その間マーキュリーさんの目には確かに何かが見えているご様子。
「あそこの右側の床、それとそこから少し先の壁が怪しい」
「ほう、そんなスキルがあるのですね」
「うん」
えっと、マーキュリーさんが教えてくれた所は....
届きますね。スローイングダガーを出して...
「えい」
投げます。
まずは床。スローイングダガーが刺さるとまたカチリと音がして、床に穴が。また落とし穴ですか。
「よいしょ」
もう一つ、今度は壁に。
するとガコンと凹みました。直後に天井の一部が落ちました。あれ、普通に壁に触っていたらプレス確定ですね。
◆◆◆◆◆◆◆
スキル『罠探知』を獲得しました。
称号『懲りない者』を獲得しました。
◆◆◆◆◆◆◆
「あ、『罠探知』のスキルが手に入りました。それに称号も」
「ん、どんな称号だ」
「えっと..」
僕はウィンドウを開きます。
■■■■■■■■■■
『懲りない者』
[概要]
短時間に何度も罠にかかったことで得てしまった称号。不用心な者が得る恥の証。これを戒めにもう少し注意を払うといいだろう。
■■■■■■■■■■
「・・・・・」
「・・・・・」
「どうしました、二人とも」
そんな、哀れそうなものを見る目をして?
「とりあえず、折角手に入れた訳ですから僕もスキルを使わせてもらいますね」
進んでいく度に思います。
この『罠探知』のスキルは面白いです。
まだ『罠探知Ⅱ』になった所で効果範囲は狭いですけど、発動すると何処に罠があるのかが分かって楽しいです。
あとは引っ掛からないように距離を取ってスローイングダガーを投げます。
今度は煙...あ、毒ガスかな?
◆◆◆◆◆◆◆
スキル『罠解除』を獲得しました。
◆◆◆◆◆◆◆
あ、また新しいスキル。
どれどれ...
■■■■■■■■■■
『罠解除Ⅰ』
[概要]
罠を解除又は先立って起動させることで安全を確保する技術。
[効果]
一定範囲内の罠を一時的に解除(習熟度レベルに応じて範囲及び効果時間が延長する)
■■■■■■■■■■
お、これはいいですね。
「ダニエルさん、マーキュリーさん、『罠解除』というスキルが手に入りましたので僕が先行しますね」
「え?」
「な!」
あれ? どうしたのでしょうか?
まあ、進みましょう。
ーーーーーーーーーーーーーーー
ウォーカーが手に入れたスキル『罠探知』と『罠解除』は斥候系の職業が獲得するダンジョン探索に有効なスキルだ。
私も『罠探知』の方は持っていたけど、『罠解除』はまだ持っていない。
そもそも、あのスキルは『罠探知』の習得方法と同じで罠を意図的に起動させることで手に入るけど、そのために必要な回数が『罠探知』の比じゃないと聞いたから。
私は耐久力が低いから下手に罠によるダメージを受ける訳にはいかないし、回避した方が楽だから『罠探知』で察知したら後は避けるのを基本としている。
でも、ウォーカーは罠の場所を見つけるとそこへ武器を投げて起動させている。
確かにそうすれば罠でダメージを受けないのだから正解なんだろうけど...
けど、反応しなかったら直接自分が行くのはおかしい。
おかけで何度か罠を喰らってるし。
ポーションを何本も使ってるし。
なのに止めない。
寧ろ、面白がってナイフを投げずに行こうとする時もあった。
その時は私とダニエルが止めるけど。
でも、それでもスキルの習得が早い。それに習熟も早い。
確かにスキルを何度も使っているから習熟度は溜まりやすいだろうけど、こんなに早くはないはず...
「おお〜こんな罠もあるんですね」
「おおおいっ、大丈夫かウォーカー!」
・・・・
とりあえず、考えるの一旦止めよう。
今は罠に掛かって宙吊りになってるウォーカーを助けないと。
ーーーーーーーーーーーーーーー
「いや〜助かりました」
「ウォーカー、お前不用心過ぎるぞ!」
「罠探知で分かってるのになんで引っ掛かるの?」
「どんな罠か気になって...」
「やめなさい!」
「危ないから」
「はい...」
怒られてしまいました。
っと、反省会をしている場合ではないですね。
「敵!」
「分かりました」
「あれは...」
ダニエルさんはご存知のようですね。
えっと、板? 石板? 銅板とかの金属板ではないですよね?
外で戦った壺と同じようにフワフワしてますね。
「気をつけろ! エレメントタブレットだ!」
「ほう、壺の次は板ですか」
名前の感じからすると...
「やっぱり」
板の真ん中が光ったと思ったら魔法を放ってきました。
けど、光ってから攻撃までの速さが壺よりも短いですね。
今のは赤い光で炎の玉を撃ってきましたから...
「“ウォーター"」
水の魔法です。
かっこよく手を鉄砲に見立てて撃ってみました。
水鉄砲は勢いよく板に当たります。
よし、これで...ん?
「え、おっと」
割れません。というか反撃してきました。なので避けます。
何で?
「ウォーカー、こいつらは魔法攻撃への耐性が高い!」
「なんと」
ここでフェイントですか。
しかし、魔法職の向けのダンジョンなのに魔法が効き難いとは....意地悪ですね。
でも、壺よりは数が少ないのは運営の配慮ですかね?
けど、それだけじゃないですはず。
僕は手に持った剣を“ウェポン・チェンジ"
槍に交換しての...突きですね。
“パキッ!"
おっ、一撃で割れました。しかも真っ二つに。
「ダニエルさん、どうやら物理攻撃に弱いようです。マーキュリーさんと僕が叩くので援護を」
「いいだろう、我に任せろ!」
「足引っ張らないでね」
「うるさい!」
さて、板はあと6枚です。
ーーーーーーーーーーーーーーー
まずい、エレメントタブレットはまずい。
ボクの魔法攻撃ですら耐えてみせるこいつらは本当に厄介の一言に尽きる。
しかも、また数が多い。
ボク一人の時は3体だったのに。
今回は7体って...
プレイヤーの人数に応じて数を増やしてるのか?
こいつのせいでボクは攻略を一度諦め、そしてウォーカーさん達に来てもらうことでリベンジに挑んだというのに...
“パキッ!"
え、一撃!?
なんで?
「ダニエルさん、どうやら物理攻撃に弱いようです。マーキュリーさんと僕が叩くので援護を」
え、そういうこと?
でも、魔法職のダンジョンで物理攻撃が弱点って、前情報持ってる人ほど悩まされるなそれ。
けど、ウォーカーさんが気づいてくれんたんだ。言う通りに援護に徹しよう!
「いいだろう、我に任せろ!」
「足引っ張らないでね」
「うるさい!」
くっ、けどマーキュリーの言う通りだ。現状僕が一番頼りない。
うう、ボクの職業『ソーサラー』は攻撃特化の魔法職で支援系はほとんど使えないからな...
でも、動きを阻害するくらいなら。
「“ファイアボール"」
ボクの放った火の玉はエレメントタブレットの一体に当たり、放とうとしていた攻撃(水)を中断した。
ボクの魔法攻撃力ならいくら耐えれても怯ませることは出来る。
こうして動ける敵の数をコントロールしてやる。
「ダニエルさん、後ろです」
「え?」
ウォーカーさんの言葉に思わず振り向くと、エレメントタブレットが一体いる。
しかも攻撃を放とうとしてる。
くっ...
「“マジック・シールド"」
咄嗟に張った防御でダメージを軽減。
って、もう一体追撃!?
まずい!
「ふっ!」
と、思った所をマーキュリーが追撃しようとした一体の背後から攻撃してくれたおかげで助かった。
「た、助かった」
「気をつけて」
そう言ってマーキュリーはまた走っていく。
「...っ! 避けろ!」
ボクはマーキュリーの方向へと魔法を放つ。
威力が低い代わりにキャストタイムが非常に短い『マジック・アロー』をマーキュリーは容易く躱し、そのまま彼女の背後から攻撃しようとしたエレメントタブレットの一体に当たる。
さっきもボクが攻撃したやつで、放とうとした魔法は中断されている。
動きが怯んだ所をあとはマーキュリーの鉤爪が命中し倒される。
「....ありがとう」
「不服そうな顔をするなら言うな」
「助けてはもらったから...」
律儀だけど本音がダダ漏れだ。
「いくぞ!」
「うん..」
ーーーーーーーーーーーーーーー
攻略法が分かれば然程苦戦することなく、快勝しました。
ちなみにドロップアイテムは...欠片?
◆◆◆◆◆◆◆
『空の魔道石板の欠片』×4
を入手しました。
◆◆◆◆◆◆◆
ふむふむ、全く分かりません。
えっと、詳細は...
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『空の魔道石板の欠片』
[解説]
素材アイテム。
魔法の力が込められた石板の欠片。今は壊れて何の力もない。
■■■■■■■■■■
何の力もない石板の欠片...
けど、素材アイテムということは何かに使えそうですね。
まるたちゃんさんとたまこちゃんさんなら何か知ってますかね?
「ダニエルさんは知ってますか、これ?」
僕は欠片を出してダニエルさんに確認します。
「いや、不甲斐ない話だが、我はコイツらに苦戦して撤退した身でな。一体は倒したがその時は手に入らなかった」
「.....情けない」
「なっ、仕方ないだろう! コイツらと我では相性が悪いのだから」
「ウォーカーなら魔法だけでも十分勝てると思う」
「え、僕ですか」
いきなり話の矛先を向けられましたね。
しかし、
「買い被りですよマーキュリーさん」
「大丈夫。戦士職並みに動けるウォーカーなら初級魔法でもやれる」
いや、流石に本職並みには動けませんって。
「うむ、確かに魔法職より動けて魔法が使えるのは強みだな」
ダニエルさんまで...
でも、
「そうですね...確かにそこまで動けるようになれたら、格好いいですよね」
僕がマーキュリーさんみたいに身軽に動けて、ダニエルさんみたいにバンバン魔法を撃って、ガイさんみたいな破壊力があって、ジャンヌさんみたいに巧さがあったら...
あ、それにまるたちゃんさんやたまこちゃんさんみたいに色んなアイテムも作れるようになったら...
「面白そうですね」
僕の職業『遊び人』
何でもやろうとするこの職業。
もっと色々頑張ってみたいですね。
「「ウォーカー...」」
「あ、こほん」
いけないいけない。つい夢中になってしまいましたね。
「失礼しました。先に進みましょう」
「うむ」
「うん」
探検の再開です!
「うーん、これは?」
「なに?」
「おそらく、ギミックの類がある...はず」
僕達は今、進んだ先にあった部屋で立ち往生をしています。
だって、一本道を進んだはずなのにこの部屋から先への扉も何もなくて進めないのですから。
ダニエルさんの言う通り、何かカラクリがあるのでしょうか?
「みんなで調べましょう」
幸い、モンスターは出てこないようなのでゆっくり調べましょう。
ふーむ。
そこそこ広い部屋ですね。
その中で、あちこちにある四角い石(オブジェ?)。高さはざっと2メートル弱で横幅とかも同じ立方体ですかね。
というか、これ少し邪魔ですね。
どかせないですかね?
試しに押してみます。
「うーん」
“ズズズッ"
あ、動いた。
動かせるんだ。
「ウォーカー」
「どうしました、マーキュリーさん」
「あれ」
壁際にいたマーキュリーさんの方へ行くと、マーキュリーさんがある場所を指差します。
そちらを見ると壁の上の方に何かありました。
壁画...?
あれ、壁に絵みたいに彫ったやつですから、彫り物?
「あのレリーフ、多分ヒント」
あ、あの絵みたいな彫り物、レリーフって言うのですね。
ヒントですか...
壺と思われる器から出てきた上半身だけの人。
ご丁寧にその部分の色の石材が変えられているので、黒色の人となっていました。
「惜しい。青だったら...」
「ウォーカー、それはランプの魔人だから」
はっ、確かに。あのレリーフのは壺です。
しかし...
「何でしょう?」
「憶測だけど、この先のボスとか?」
「へぇ」
じゃあ、他のレリーフは...
赤、青、緑と何色かある丸いレリーフがそれぞれ黒色の人の周りにありますね。
よく見ると、これで一つの絵と言うように大きく四角く線に囲まれています。
隣にはまた四角い線の囲い。
その中にはさっきとほぼ同じレリーフが。
違う点と言えば、色んな色の丸いレリーフの所がシャボン玉が弾けたのを描くような形のにすり替わっています。
それと、黒色の人がなんとなく苦しそうな感じ...
「ウォーカー、マーキュリー、分かったぞ! パズルだ!」
「はい?」
ダニエルさんの声に僕は首を傾げます。
よく見るとダニエルさん、部屋の端にある少し高い所にいます。何となく学校の体育館とかにある舞台を思わせますね。
「よっと」
登ります。
「階段あるよ」
あ、そこにありましたか。
マーキュリーさんの方が先に上に行き、ダニエルさんの示す方を見るとああと納得したご様子。
何でしょう?
何とかよじ登った僕も見てみます。
ああ。
確かに、
「パズルですね」
よく見ると、床には線が走っていています。
けど、所々に線が途切れています。
そして、上の面には同じくらいの太さの線があるさっきの四角い石。
動かせたということは...
「あの石を動かして、途切れた線を繋げれば...」
「おそらく先に進めるはずだ」
よし、それでは早速解きましょう!




