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プロローグ〜
基本的にこの小説は、ボーイズラブ小説です。
それを承知の上、お読みいただけるとありがたいです。
僕はずっと諦めていた。
人生には諦めが肝心。それは知っていた。
だから、ずっと諦めてきた。
僕にはできない。そう思ってきた。
でも結局、諦めきれなかった。
――なぜなら君のことが、好きだから……。
でも僕のこの想いは、相手に伝わることなく、時だけが無情に過ぎていった。
僕のいわゆる『片道工事』は、今から二年前に始まった。
工事は今も終わっていない。
終わらない工事もこの世界には存在するのだ。