第7話 「たった一人の親友の話」(エピローグ)
蛇足かもとも思うのですが、もう少し書かせてください。
今の僕には言葉しかありません。でも、その言葉こそが、弱者が勝ち組を倒すための唯一の武器だと本気で信じています。実際僕は、それが事実であることを、自分の相場で何度も証明してきました。だから、金の力で他人の人生に介入してくる奴と同じくらいに、自分の人生を変えたいのに言葉を発しない奴、言葉をないがしろにする奴の事が許せません。
勿論、僕のような口を持っている人間は、そんなにはいないと思います。だけど逆に言えば、口だけはあった僕よりもよっぽど苦い思い出を、あなた方はこれまでの人生で抱え込んできたはずです。その悔しさをパワーに変えればいい。僕は、負の感情が持つ力の強さを知っています。その力を正しく使えば、そこらの凡人が掴む程度の幸せは、簡単につかめるはずです。
「なぜ今、僕が作家を目指しているのか?」
「僕の本当の目的は、何なのか?」
それはもう既に書きました。でも、その目的を果たすために、今回は相場を使いません。赤の他人から金を奪う事には躊躇いのない僕でも、僕やDJ君を本気で支援してくれる人たちに損させることは、心が痛むからです。だから今回は、ほとんど金を使わないやり方を選びました。
僕の文章が好きな人や、相場師としてのDJ全力に復活して欲しいと思う人は、もう一度だけ、僕の言葉を信じてほしいと思います。そして、少しでいいから僕を支援して、闇人妻という作品の価値を、貴方自身の言葉でアピールして欲しいのです。たとえ作品が素晴らしかろうと、内容に価値があろうと、この世の人間のほとんど全ては、金を集められる人間にか興味を持たないからです。
僕は闇人妻を成功させるためなら、手持ちのVACUSをいくらでも吐き出しますし、作品が成功した後なら、集めた金は全部ばらまいてもいいと思っています。金を集めることは【手段】であって、【目的】じゃないからです。
あとね、エッセイの中ではきつく書いたけど、家族を愛せる人は普通に愛せばいいと思います。でもね、愛せない人もいる。許せない仕打ちをされた人もいる。そういう人に、「でも、家族だからさ」っていうのは、言葉の暴力だと思うんです。僕は世に中にいるそういう人たちを、闇人妻で楽にしてあげたい。そして、こう言ってあげたいんです。
「親なんて、別に愛せなくたっていいんだよ」って。
「たった一人の親友の話」(おしまい)
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伊集院アケミ
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闇人妻の杜 第一章『人生を変える箱』編
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闇人妻の杜外伝 「実録! DJ全力」 嵌められた金を取り返せ! 編
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