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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ワシ、魔王。配下が勝手に宣戦布告した。オワタ。

ワシは、ドラムス魔王国第405代魔王ゲヒタナ・フォムル・ドラムス。

立派な髭をたくわえた魔王じゃ。

今は、宰相のテカリーナ・デコ・ヌルムルに呼ばれて謁見の間にいるんじゃが…。



「魔王様」



「何じゃ?テカリーナよ。」



「魔王様の名前で人間の国に宣戦布告しました。」



「は?」



今何と言ったこやつ?

宣戦布告って聞こえたんじゃが。



「せ ん せ ん ふ こ く しました。」



は、はぁぁぁぁぁぁあああああ!?

おまっ、ざっけんなよ。

え?ご先祖様達が守ってきた盟約破っちゃうの?

しかも人間達って凄く友好的だったよね?

それにワシの名前って…。ワシ詰んだな。

何でそういう事しちゃうかなー…



「今から謝ったら赦してくれるかな?」



「その場合確実に処刑されますが?」



ですよねー…。

てかなんで君平気そうな顔してんの?

国力とか相手のほうが上じゃん…。

負けるだろうし、そうなればお主も死ぬぞ?



「負けなければどうということはない。」



「簡単に言ってくれるなよ…。」



少なくとも戦力差は10倍はあるんだぞ…。

てかなんでそんな強気なの?負け戦でしょ。



「国民全員にアンケートを取ったところ、全員が人間国と戦うと答えました。」



「聞いてないんじゃが?」



「だって伝えてませんし。」



「当たり前みたいに言うなっ。職権乱用じゃぞ。」



国民と書いてバーサーカーとは読まんよな?

予算承認とかワシの仕事なのに…。



「開戦は明日です。」



「ふざけんなっ、バカ!」



まだ200年しか生きてないのに…。

あ、人間でいうところの20じゃ。

これクーデターでしょ。



「あ、準備は出来てます。」



かなり前からの。












「では行ってくる。」



「行ってらっしゃいませ。」



宰相と数人の使用人に見送られて城をでた。

売られていく仔牛とはこういう気持ちか…。すまんかった。

にしても宰相のやつ、



「留守番は必要です。」



とか抜かしおって。挙句に、



「この戦争が終わったら結婚しませんか?」



とか。死亡フラグに死亡フラグをかさねるなっ!

元はといえばお主のせいじゃろっ!

恋愛フラグを立ててたワシが言えたことではないか…。

結局受けてしまったが…。

しょうがないじゃん、宰相の奴めっちゃかわいいんじゃもんっ!



「敵影発見!」



うそー、こっちの場所ばれてるやないかーい。



「殲滅完了!」



「被害報告!」



「はっ!敵死者およそ一万。味方死傷者0!」



何この軍強すぎ。

いやいや、ちょっと待って。ありえないから。

話盛ってるよね?真実を報告して。



「いえ、我が軍はひとりひとりが英雄級の実力者ですから。真実です。」



…。

何言っとるんだこやつ。冗談が上手いなー。



「本当ですってば。」



…そんな魔王軍ワシ知らんよ?

え?そんな強かったの?

余裕っぽいし今後の事考えとくか。

えー、確か人間の国って国王夫妻に王子が1人だけいたはず…。



「人間の国が降伏してきましたー‼‼」



「早くね?そして何で?」



「王族が逃亡した為との事です。」



うーむ。勝ってしまったみたいだ。

こうなることは予想できたぜ!

…嘘です。負けると思ってました。







こうして魔王は人間国を併合し忙しい毎日を送るハメになりましたとさ。

めでたしめでたし。



「宰相のバカー!」



「…聞こえてますよ。」



この後どうなったかは言うまでもないだろう。

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