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俺がただ竜を殺すだけの物語 第三章  作者: M.TOTTORI


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第6話 リーダー

満月熊の解体をし終えると片っ端から火で炙り、水分を飛ばして日持ちをする様に加工し始めた。

出来る限り早く移動をして置きたいが、食料の確保も重要な為に手分けして作業を進めた。

7人分が7日間食べる量としては少し心許ないが、それなりな量の加工肉が出来たため、ついでに食事を取る事にした。

がちがちに水分を飛ばした赤身肉も嫌いでは無いが、やはり日持ちがしないために捨ててしまう様な脂の乗った部位の方が焼いて食べるのなら美味い。

焼きあがった肉を切る、骨と骨の間にナイフを通してはたりはたりと切り離し、熱々の骨を掴んでその肉を口に頬張るとじゅわっと脂が溢れ出した。

誰も言葉には出さなかったが表情がすべてを物語っている、美味い、それは俺達が初めて獲った獲物、初めての食事。

食べ終えた骨を投げ捨ててベンが口の周りを袖で拭いながら、


「狩りを終えるまでで良いから、リーダーを決めて置かねぇか。満月熊くらいなら連携は必要無いけど、ハンマーテール相手に闇雲に突っ込みたくは無ぇ」


「それには同感だ、拙い連携だとしても1対1より悪くなる事は無いだろう」


物静かそうなダンが同意したため、他の連中は顔を見合わせながら頷いている、ここは空気を読んで頷いて置こう、


「でだ、誰が適任だと思う、言い出しっぺで悪いが俺はそんな柄じゃ無い。ルイスはどうだ、頼めるか」


「俺か、俺よりも適任が居ないか」


やっぱりそうなっちゃうか、まあそこまで言われちゃあ吝かでは無い、みんなの事は今の今まで知らなかったけど、そりゃあそうだよねぇ。


「やっぱり、ここはブレンドンだろう」


バーナードが口を開いた、他のみんなも口々にブレンドンお名前を連呼している、俺じゃ無かったかと落胆する様子も見せず、俺はブレンドンへ視線を送った。

最初は戸惑っていたブレンドンだったが、俺と目が合って覚悟を決めたのか右手を上げ、


「わかった、今回の狩りが終わるまでは俺がリーダーを引き受ける。そのかわり、この狩りが終わったら、改めて誰が俺達の代表となるのかを決めよう、狩りが終わるまでに決めて置いてくれ」


ブレンドンは堂々とした口調で言い切った、このままブレンドンが、俺達の代表でも構わないとさえ思えるほどだった。

ブレンドンは指に垂れた脂を舐め取り、太陽の位置を確認して現在の位置を把握すると、


「今日中にはキャンプ地の手前までは行けそうだ、すぐに移動の準備をしよう」


俺達はブレンドンの号令の下、急いで荷物を纏めると、隊列を組んで獣道を進んだ。

もうこのまま、ブレンドンが代表で良いだろう。

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