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俺がただ竜を殺すだけの物語 第三章  作者: M.TOTTORI


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第4話 到着

「まあシリルの実力は実績も残しているから、俺も含めてみんなが一目置いているのは間違いないんだけどな。だけど、いつまでもくだらない事で嫉妬してるのもあほらしいし、俺からみんなに言って置くよ」


「アルデンサルでなら何をされても構わないけど、やっぱり狩りに出たら命懸けになるから、俺も出来るだけ顔と名前を覚えるようにするよ」


俺の言葉にブレンドンは呆れた顔を見せ、大きくため息を吐いた。そして改めて俺の方へ向き直り、


「ハンマーテールの狩りが終わるまでには、みんなの名前と顔を一致させてくれよ」


ブレンドンの言葉に俺は大きく頷いた、そして頭の中で顔と名前を思い浮かべ、再び大きく頷いた。

そんな俺を見て、ブレンドンはまた大きなため息を吐いた。


「もうすぐ狩場へ着くから甲板へ集合」

ノイズ交じりの声が部屋の中に響いた、いよいよ狩竜人に成るための最終試験が始まる。

ガチャガチャと腰と背中に爪と牙を括り付け、そうしてようやく獲物の前に立つ資格を得る、しかし目の前に立ちはだかるのは、自分よりもはるかに大きく膂力に溢れている、食うか食われるか、食うために今まで努力をしてきた、それは目の前の相手もそうだろう、大きくなるためにたくさんたくさん食ってきたに違いない。


「はぁ、武器も持って来て無い奴は何を考えているんだ。すぐに取って来るように」


ペインはため息交じりに武器を持ってくるように促した、俺が目の前で装備しているのを見ていたからなのかブレンドンも腰と背中に立派な物を持って来ている。

駆け足で部屋へ戻って行く人たちを横目に、ブレンドンへ視線を移すと、口角を少しだけ上げて俺の視線を躱した。

ばたばたと息を切らせながら武器を両手に抱えて戻って来たのを確認すると、ペインはこんかいの狩りの説明を始めた、


「まず、船はこの平原からは動かない。位置は太陽と山を見て覚えて置け」


そう言ってペインは傾き始めている太陽を指差した、


「狩り場へは全員で移動して、協力して狩りをする事、狩りと剣戟は違うから慢心しない事、今までの狩りには隠れて同行してい居たが、今回はそれは無しだ。細心の注意を払って無理はしない様に命懸けで狩りをする事、必ずハンマーテールを一匹以上は狩って持ち帰る事。腹が減ったら食ってしまっても良いが、ハンマーテールを狩った証拠として、特徴的な尾を持ち帰る事。期日は1週間、1日も歩けば狩場に着くから、2日で狩りを済ませて、3日かけて獲物を運べば1日は休める計算だ」


ペインは随分簡単に言う、実際、レイやペインが組んだのならならそれぐらいで簡単にこなすのだろう、だけど俺達はお互いの名前も知らない間柄だ。高度な連携も出来ないし、狩りの腕も大した事は無い、かなり過酷な狩りになる事は容易に想像が出来る。

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