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第六十八話「社長」


バァァァンッ!!


扉の向こうから現れたのは、

圧倒的なカリスマオーラを纏う人機だった。


「……あなたは……?」


「ん?

アナタこそ何方(どなた)かしら?

ここはルミナ・クワイアの宿舎――

関係者以外の立ち入りは……っ!?」


そう言いかけて、

奇抜人機の視線がショウを捉える。


――そして。


「な、なっ……生身の……人間!!?」


「……しゃ……しゃぢょぉぉ……」


ビタン、と扉に貼り付いたままのミアが、

床に剥がれ落ちながら声を出す。


「……社長?

……もしかして、ルミナ・クワイアの社長……?」


「……おぉっと。

衝撃で回路がショートしてたわ」


人機は姿勢を正し、胸を張る。


「そうよ!

ワタシがルミナ・クワイアを始めとした

数多の人機アイドルグループの生みの親!

エーミール・クワイツよ!!」


「……生みの親ってことは……

ミアさんたちの機体を作ったのも……?」


「いかにも!

このワタシ、エーミールよっ!!」


エーミールはイナバウアーのように大きく身体を反らし、そのまま頭を地面につけてポーズを決める。

その姿は、

ランウェイでポーズを取るカリスマモデルのようだった。


「こ、この人が……聖歌隊の……生みの親……」


見たことの無い前衛的な機体が奇抜なポーズで立つ姿を眺めながらショウは恐る恐る言葉を出す。


「あのっ……ひとつお聞きしたい事があるんですけど…」


「ごめんなさいね? アナタのターンは後っ! 先ずはこれをご覧なさい?

ワタシの自信作、新アイドル誕生よっ!!

出てらっしゃい! 二人組アイドル"STELLA" シェルン&エリナ!!」


「え?」


ショウの疑問を他所に、突如どこからか音楽が流れ出し、おまけにエーミールが出てきた部屋の床からジワジワとヒンヤリした煙が流れて来る。


「私たち!新時代のトレンドを総取り!!」


「…貴方のハートにショットガンで風穴」


「リボルバーで瞳を撃ち抜いて虜にっ!」


「二人合わせてぇぇぇぇ!!!」


『STELLA's ARMY!!』


紫髪ロングのかぐや姫カット和服美人機と金髪癖っ毛ショートの西洋アメリカ美人機というアンバランスアイドルが扉から現れた。


「……決まった…」


「……完璧だねっ!」


「ノンノンノン! アナタたちは"STELLA"よ! 変なのを足すんじゃありません!!」


「ちぇ〜ちょっとくらい良い~じゃ〜んっ」


「世界観を壊すとファンが取り残されるわよ?」


「別に…ショウに褒めて貰えればそれでいいのに……」


「……この人たちは…それに名前が……シェルンとエリナ………?」


「……来ちゃった…」

エーミールと金髪人機の茶番の最中、和服人機がこっそりショウに抱き着いた。


「うわっ!? なんで急にハグ!!? 誰ですかあなた!!」


「えっ!? ショウ!!? なんで!?」


「なんでぼくの名前を!?」


「社長! まぁたスカウトしてきちゃったの?」


ミアが起き上がり、エーミールに問いかける。


「そうよ? 今回も輝く原石を発掘してきたの、まだ荒削りだけれどこれからもっと輝くはずよ?」


エーミールは腕組みしながら胸を張り、誇らしく語った。


「私もショウとハグするぅう」


「だれか説明してぇ!!」

ショウは見覚えのない美人機二人に抱き着かれて顔を真っ赤に染め上げ助けを求めていた。



一方、セレナは多勢をいとも簡単に掌握していた。


「ようやく確保したやつは全員縛れたわっ! 待っててショウ! 今行くから!って、ぐぎゃっ!?」

ミア以外の聖歌隊を拘束し終えたセレナが(きびす)を返してショウのところへ向かおうと足を踏み出すが、なぜか足が思うように動かずそのまま顔面から床に激突した。


「ちょっとなんなのよ......?」 「!?」


足元を見ればフリアとケーニャがセレナを進ませまいと全身を使って抱き着いていた。


「何の真似よっ! アタシはショウのとこへ行くんだから邪魔しないでっ!」


懸命に足に絡みつく機体を振りほどこうとバタバタするセレナの耳元でナフタとララ、リリが囁く。


「ショウくんが大好きなセレナさんに朗報があるのだけれど......?」


「聞かない」

「手はない」


「アタシは騙されないわよ! そうやって油断させて裏をかかれるのはまっぴらごめんよっ!!」


「あらそう? 残念だわぁ....せっかくショウくんとお風呂イベントなのに......あぁ.....ほんと、残念......。」


「残念」

「残念」


ナフタたち三人が残念演技をしつつ横目でチラリと見ると、セレナは硬直し、かと思えば、未だかつてないほどのイチャイチャンスに震えていた。


「お.....お風呂.......イベント.........!?」


(堕ちたな.......)

ナフタたちはお互いの顔を見て、ニヤリとほくそ笑んでいた。



最大の防壁を抱き込まれ、まさか窮地に立たされているとはつゆ知らず、廊下の先ではショウが美しい人機にダブルハグされている。


「ほんとに離れて下さい! 一体誰なんですか!?」


「も〜、私たちだよ〜」


「……正妻を忘れるなんて…許さない……!」


「いやっ、こんな美人な人たち、ぼく知りませんからっっ!!!」


『…美……人………?』

美人機二人はその言葉に固まった、ショウは一瞬の隙を見逃さずに、すぐさま抜け出す。


「ぷはっ、やっと解放された!!」

ショウは自由になれたことに安堵すると共にまだ消えない脅威の気配に振り向く


「ふっふっふっ〜 

美人!……美人かぁ………」


「……美人…良い響き……正妻を忘れた件……水に流してあげる」


「だから一体なんなんでっ」

ショウは状況が分からず、一から説明を求めるために叫ぼうとした寸前、美人機ふたりが遮った。


「本当に分からないの? ショウ! 私だよ? ”一緒にデートもした” シェ・ル・ン!!」


シェルンと名乗るアメリカン人機はショウに向かってリボルバーを取り出して見せた。


「!? そのリボルバーはシェルンさんが愛用してたもの!!」


「……ちょっとシェルン…...なんで自分だけ名乗って........その挙句マウントまでしてるの?」

あざといポーズでショウに迫るシェルンに負けじと和服の人機もショットガンを取り出した。


「そっちは、エリナさんのショットガン!! もしかして本当に!!?」


「........何度も言ってる......さっき街で会った.....正真正銘、”正妻のエリナ”」

妖艶なポーズをとったエリナが胸を張る。


どちらも前の機体とは見違えるほどに絶世の美女となっていた。


「エリナだって、正妻強調してるじゃ~ん!」


「.......私はいいの」


「うんうん! 相性完璧の二人だわっ 一か月後にはドームかしらね?」

ショウを取り合うシェルンとエリナを見ながらエーミールは激しく頷いていた。


「社長? あの二人は人機軍の兵隊さんなの、勝手に引き込めないよ??」

このやり取りは何度目かなのか、ミアが呆れ声で注意する。


「なんですって!?

うぐぐっ…なんてこと.....悔しいけれど、今回は諦めるしかなさそうね……。

アナタたち?軍が嫌になったらスグここに連絡なさい?いつでも待ってるわ!」

エーミールは手品のような手つきで出した名刺を二人に渡し、急いで玄関を目指す。


「エーミールさん! 今度はぼくの番です!!」

シェルンとエリナに左右の手を引っ張られながらショウは叫んだ。


「ごめんなさいね! 今はそれどころではないの、

これからワタシは新たな原石を探しに行くわ! また別の時にして頂戴っ!!」

エーミールは走ることを止めず、気づけば玄関につながる扉のすぐ目の前まで進んでいた。


「待ってくださいっ!

デヘンという人をご存じありませんかっ!!」

――その名に。

エーミールの足が、止まった。


エリナ (紫髪ロングのかぐや姫カット和服美人機ver.)

原神の稲妻人たちのような動きやすい和服を着た美人機、前のマフラーは何処へ......現在は羽衣となっております。

身長はそんなに高くないです。150センチくらい?


シェルン (金髪癖っ毛ショートの西洋アメリカ美人機ver.)

自分の想像する見た目の既存のキャラがいませんでした。唯一ちょいカスリだったのが、

RWBY 氷雪帝〇のヤン・シャオロ〇でこの人をショートカットにしてテンガロンハットを被らせ、オラオラ感を無くせばギリイメージに掠ってます、多分........いや全然掠ってない気がしてきた............。

こちらは身長160センチくらい


さすが社長、二人ともスタイルは抜群ですね。


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