第六十七話「宿舎の乱」後編
もうすぐクリスマスですね
さて、24日の朝7時に登場人物の"あの人"のお話を番外編として投稿します。
クリスマスとは全く関係のない話
ーーですがまぁ……仲間ハズレが許せないんでしょうね…
「かぁあくほぉぉおお!!」
「ショウ! 逃げなさい!!」
全速力で迫る聖歌隊。
その前に、セレナが立ち塞がる。
冷静な瞳で、暴走(興奮)した彼女たちを見据える。
「でも! セレナは!?」
「狙いはアンタよ!
アタシは眼中にない!!」
「……っ!
分かった……セレナ……死なないでね!」
「……アンタのためなら本望よ........。
さあ、どっからでも来なさい?」
セレナはしっぽで地面を叩き、気合を入れる。
その手には、
自分と繋がる糸とは別の糸が握られていた。
「うがぁぁぁあああ!!」
「邪魔」
「しないで」
「それは、こっちのセリフよ?」
飛びかかる聖歌隊へ、
セレナは自ら距離を詰める。
「!?」
まさか相手も迫ってくるとは思わず、
聖歌隊が動揺する。
その隙を逃さず、セレナが追撃。
「これも、予想外かしら?」
「なっ!?」
死角から迫るしっぽ。
目前で気付き、動揺が広がる――
その中で、ただ一人。
冷静な人機がいた。
――ミアだった。
「まだ、避けれるっ!!」
「なんですって!?」
ミアは拘束をすり抜け、
セレナの横を通り抜ける。
セレナはミア以外の聖歌隊を、
しっぽで絡め取り、糸で巻き上げる。
慣れた手つきで一人一人拘束し、残るミアも拘束しようと動き出す。
――だが。
最短で済ませているはずなのに。
ミアは、すでにショウのすぐ傍まで迫っていた。
「ショウぉぉぉおおお!!」
手を伸ばすセレナ。
――遠い。
ただ見ていることしかできない自分に、
唇を噛み締める。
「ああっ!!」
焦ったショウは躓き、その場に倒れ込む。
振り返ると――
ミアは、目の前にいた。
「みっしょん、こんぷりーとぉぉおお!!」
両手を広げ、抱き締める体勢。
鰐顎獣ナーガの噛みつきのようなハグが、
閉じられようとした、その瞬間――。
バァァァンッ!!
二人の間の扉が、盛大に開け放たれた。
「ぷぎゃっ!!?」
「ついに完成したわ……今回も大傑作!!」
扉の向こう――
まだ姿の見えない“誰か”が叫ぶ。
「……しゃ……しゃぢょ……」
つづく




