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不協和音
鴉が仲間を呼んでいる 僕が嫌いな近所の奴等も いつも群れをなして 甲高い声で 騒いでいる
いろんな音が 僕の耳の奥に許可を得ずに届けられる
インターフォンを鳴らす 望まぬ訪問者
カメラの前で作り笑いを浮かべて 獲物を探している
一年中 外で何かを弄り回し 得意げな隣人
犬より騒いでる飼い主達 今日も今日とて品評会
不快な音楽隊は 全員が我が物顔で振る舞う
僕は耳を塞ぎ 同時に 心も塞いでる
鴉が電柱の上から 僕の事を見下ろしている
神経質な奴だな お前は独り善がりだよ と 僕に告
げると 羽根を広げて どこかへ 飛び去った
閑静な夜 赤ちゃんの泣き声が聞こえる
何で泣いてるのかな 大丈夫かな と 耳を傾ける
ある日の夜には 猫の切なそうな鳴き声が響く
雄猫なのか それとも子猫なのか お腹が空いてるのかな 胸騒ぎがして 耳を澄ます
これからも いろんな音と 僕は付き合っていく




