海へ
僕は 海に行きたいと思って自転車を漕ぎ出した
どれくらいの時間が掛かるか分からないけれど ひたすらペダルを回し続ける
風を切り進んで行く 人や景色が通り過ぎて行く
最初の勢いは無くなり 足も重く感じる
途中 信号待ちで止まると 横に並んだ車の助手席から 小さな子供が 僕を見て 手を振ってくれた
身体は疲れているけど なぜか頭は冴えている
これまでの自分の過去を振り返って行った どちらかと言うと挫折ばかりの人生だったなぁ と思い返す
喉が渇いたので 当たり付きの自動販売機で飲み物を買う 当然のようにハズレだ でも喉は潤せているんだから 厳密に言えばハズレでも無い
時間が経つのは早い 大量の汗も乾いて 更に進むと 目の前に この先は海 の 看板が見えてる
辺りは暗くなっている 立ち止まり ここまで来たのに 僕は海に来たかったのか 只 何処かへ 逃げたかったのか 自分に問いかけている
この場面 以前にも経験したことが あるなぁ 夢で見たのかなぁ デジャヴって奴かな と 考えていた
真っ暗な海を見て 僕は何を思うんだろう 帰り道のことを考えると少し憂鬱だけど まぁ 何とかなるだろうと思い 僕は また 海に向かって走り出した




