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添い猫  作者: 神崎信


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203/211

通りすがり

比較的近所 と 言って良いような そんな公園


ある夜 公園の 側を 通り掛かると

いつも は 見ない 人の群れ


夏祭り か おそらくは そんな 感じだろう


ぱっと見 訪れてるのは 子供達 より 大人達 の

方が 遥かに多そうだ


時間が遅いから 当然 そうなるか


アルコールが 入っているのか そんなような

雰囲気 と 動きの人間が ちらほら と


突如 マイクの歌声 何十年前に 一時流行った

曲の サビのメロディーを 何度も 何度も

連呼する 若者の声


馬鹿野郎 近所迷惑だろうが

酒は飲んでも飲まれるな と 思ったが


懐かしい歌だな 何で 知っているのかな

また 流行っているのかな と 思った


当時 友達とカラオケで 一緒に歌った こと を

瞬間 思い出した


祭りの後 帰宅する人々の 耳に その 若者の

歌声は 届かない


聞こえて無い 筈は 無い 聴こえて居るのに

何の 反応も 示しては くれない


敢えて そちらを 見ない 見ようと しない

そんな 空気感


ついさっきまで 同じ時間 空間を 共有してたのに


若者よ  只の 通りすがり の 私 だけれど

君の 歌声は 私には 届いたよ


あいにく 心 には 響かない けれど


シュールな光景を目にして どこか 可笑しく

滑稽な なんとも 言えない 気分に なった

夏の夜







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