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添い猫  作者: 神崎信


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一銭の得にもならない

ある時 仕事の関係先の人が家に来た

初対面 挨拶をして 名刺交換

お茶を 出して 着席

初対面の人と話すのは やはり緊張する

ある事柄に ついて その人が 言ってたのは

「正直 面倒くさいです 一銭の得にもならないですし」

と 笑みを浮かべながら 僕に言った


僕は その一言を聞いて 嫌な気持ちに なった

コイツの事は 信用出来ないと 思った

この気持ちを顔には出さずに 会話を続けた

この人が帰った後に 色々と考えた

確かに 仕事をやる以上 それ相応の対価が欲しいと

考えるのは 自然の事かも知れない

一円の金にもならないのに 面倒くさい と 思うのは 正直な気持ちなんだろう

この人は 僕と初対面だ 気心の知れた友人でもない

私は「一銭の得にもならない」事は 面倒くさいので私には頼まないで下さい と 僕に暗に言っているようにも感じた

あくまで僕の考えだけど 面倒くさい事は 僕もなるべくなら やりたくはない

でも「お客様」でも「他人」でも「その人」誰かの為に 一生懸命に力を尽くせば その労力は 時を経て やがて 自分の得に なって帰ってくると思うんだ

仕事なら 利益になる話も来るかも知れない

単純に 人に感謝される事は それだけで嬉しい


この人とは 今は会っていない この件が理由で 会わなくなった訳ではない

この人との話の途中 この人のスマホの待ち受け画面が一瞬見えた

そこには 家族 お子さんらしき写真が映っているのが見えた

また この人と僕は いつか会う可能性がある

その時に 「この人の事を 僕は誤解をしていた 僕の思い違いだった 親切な人だった」と思えたら嬉しいと 今は考えている








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