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刑事コロンボの「別れのワイン」で疑問に思うコト

刑事コロンボの傑作回と呼ばれる「別れのワイン」だがしかし

筆者はこの話に長年疑問に思うコトがあったのだ。

ワインを嗜んで30年。その疑問を開陳する。

刑事コロンボ。名優ピーター・フォーク主演の往年の傑作映画シリーズであり、皆さんの中にも


ファンの方々が多くおられると思う。あのテーマ音楽と、よれたトレンチコートに


吹き替えの声優さんの小池朝雄氏と石田太郎氏が放つ名セリフを楽しみにしてたのは 


自分もそのひとりである。


その中でも 人気の高い話に「別れのワイン」がある。


このエッセイをご覧の皆様はあらすじやネタバレはご存知とみなして割愛するが


本当にワインを知っている人が見ると、この話ツッコミどころ満載なのである。


まず第一に犯人が自身の自白となる 高温40度の高温多湿でダメにしたワインに激高してしまい


さらに自分のワインコレクションを捨てるに至るシーンなのだが、件のワイン


フェレイラ・ヴィンテージ・ポート1945は赤の甘口ワインで そもそもポートワインは


船積みでの長期保存用にアルコール添加されたワインで「輸出用」=ポートと呼ばれる。


このワインは確かに市価20万以上するワインなのだが長期保存向きで熟成は25年かかるとか。


これってブランデーとかウイスキーとか並なんじゃ・・・。ブショネくることなくね?


細かくつっこめば、カキに白のモーゼル=ドイツワイン甘口、アウスレーゼかシュペトローゼ


を合わせるのはいささかキツいのではと、肉料理にジンファンデルの赤=アメリカ辛口となるが


ワイン通ならイタリアのプリミテーヴォにするんでは?と疑問はつきない。


さてここまでは最近に思ったつっこみなので、モーゼルもジンファンデルもワイン初心者には


おすすめの品である。ぜひご賞味あれ。


筆者がこの話に最初に違和感を持ったのは 最後に犯人を連行する際に「別れのワイン」として


「エストエストエスト・ディ・モンテフィアスコーネ」をすすめるシ-ンなのだ。


 「エストエストエスト・ディ・モンテフィアスコーネ・・・。最高のデザートワインだ」


ちょっと待て。エストエストエストは確かにイタリアのロマーニャ白ワインの代表格だが


バリバリの「辛口」で決してデザートワインにできるシロモノではない。


むしろ前菜のサラダやパスタ、前述のカキのカクテルにぴったりな傑作白ワインである。


お値段もお手頃な価格で「良く勉強されましたね」と言われるような


プレミアなモンでもないんだが。まあウマいっす。和食や魚もイケます、いいワインです。


そこはトカイとか、モーゼルのアイスヴァインあたりが適当なんじゃと思ったりもするが


この「別れのワイン」を見てワインを入門した方々はたぶんツッコミを胸にしまって


おられるのだろうと痛切に思うのである。





別れのワイン、マリアージュと話のツッコミはおいておいて紹介されるワインは

ワイン初心者にはどれもおすすめなモノばかりでフェレイラ以外はお求めやすく

食事や晩酌に良い逸品です。



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― 新着の感想 ―
個人的に 駄目になったワインを捨てるのは 納得いかない 瓶とラベルだけでも 欲しがるマニアはいるはず ( ー`дー´)キリッ
あはは、作品は知りませんでしたが、本当にツッコミどころ満載ですね(´艸`*)もしかしたら翻訳者の勘違い? それともあえてのコメディ? 気になってしまいました。
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