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異世界転移で、俺と僕とのほっこり溺愛スローライフ~間に挟まる・もふもふ神の言うこと聞いて珍道中~  作者: 兎森りんこ


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水遊びでのハプニング※アユム視点

 

 エイシオさんとの湖での水遊び。

 陰キャの俺は、もちろん恋人なんかいた事もない。

 友達だって……大人になってからは、インターネットで繋がる人だけだったし。


「ほら、アユム! 魚だよ」


「わ、綺麗です!」


 だけど今、めちゃくちゃ楽しい。

 ザピクロス様の任務もあるし、エイシオさんの実家に行くとか不安な事もあるんだけど……。

 

 エイシオさんが優しくて、いっつも手を差し伸べてくれて、泳いだり魚を見たり最高に楽しい。

 世間一般の人ってこんなに幸せな事してるの?

 泳ぐのも苦手だったのに、エイシオさんに少し教えてもらったら楽しくて泳げるようになってきた!

 水のなかで、抱き寄せてくれる時も幸せで……。

  

「おーい、トウモロコシくれい~~!」


「あ、は~い! 今行きます!」


 たまに砂浜にいるザピクロス様に呼ばれて、トウモロコシを剥いて渡す。


「転移者殿、炭がもうないぞ」


「あ、本当ですね」


 ロッジの前でバーベキューの炭を起こしていてザピクロス様が洗ったトウモロコシを焼いてあげていたんだけど……もう炭が切れそうだ。

 俺の後ろからエイシオさんが来てくれた。


「僕がとってこよう。夕飯の肉を焼く分も必要だしね」


「あ、すみません。俺行きますよ?」


「重たいからね、いいんだよ」


「でも……」


「いいんだよ」


 俺の頬にエイシオさんがキスをしてきた。


「エ……エイシオさんっ」


「アラ……ザピクロス様は見ていないよ。ほら、また洗いに行ったから流されないように頼むよ」


 アラ?


「あ! 本当だ」

 

 確かにザピクロス様がまた一人で湖に!

 俺は慌ててザピクロス様を追いかける。


「すぐ戻るよ、ビールも買ってこよう」


 エイシオさんは砂浜の先の、管理室がある方向へサンダルを履いて歩いて行く。

 

「お願いしまーす! ザピクロス様~! 危ないですよ!」


「見くびるでない転移者殿……! お? おわわわあっわトウモロコシが~~~!!」

 

 小さなザピクロス様の手に、少し大きな波がかかってトウモロコシが流される。


「ザピクロス様!」

 

「ぴぎぃ!」


 こういう時は絶対に追いかけちゃダメなのに、ザピクロス様はトウモロコシを掴もうと一歩出たから、波にさらわれる!!


「ザピクロス様ぁ!」

 

 俺はビーチフラッグでもするかのように、思い切り走って手を伸ばした。

 ビーチボールのようにザピクロス様は俺の拳の上でポーンとはずんだので、そのまま抱きかかえたけど勢いで波打ち際に突っ込んでしまった。

 ごろごろ転がって、二人共頭から砂だらけ。

 座った顔面に、また高めの波が直撃した。


「ぷっは! ぶはぶは!」


「はぁ~~良かった……ぶは!」


「お、大げさじゃ……ん!?」


「え!?」


 もう溺れる心配はないはずなのに、ザピクロス様が大きな声をあげた。

 その瞬間目の前に炎の壁ができて俺たちを包んだ。

 そして何か……燃え尽きた。


「なんだ……?」


「オートファイヤーオールじゃ。転移者様は今攻撃を受けたのだ」


「え……」


 こ、攻撃!?

 俺が!?



いつもお読みいただきありがとうございます。

楽しんで頂いておりましたら、何か少しでも反応頂けると嬉しいです。



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