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異世界転移で、俺と僕とのほっこり溺愛スローライフ~間に挟まる・もふもふ神の言うこと聞いて珍道中~  作者: 兎森りんこ


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ラミリアさんとお出かけ※アユム視点

「迎えに来たわよ」


 夕方、ラミリアさんが俺を迎えに来てくれた。

 俺は女の人に誘われるのも初めてだったし……エイシオさんも一緒に来る事になるよね? と思ってたんだけど。

 そうはならなかった。


 エイシオさんに借りた服も、見た時は派手過ぎると思ったけど、違和感なく俺に似合ってる……。

 コーディネートしてもらった時、めちゃくちゃ楽しかったな。

 服選びが楽しいだなんて……すごいと思った。


「やぁラミリア、素敵なワンピースだね。とても良く似合ってる」


「うふふ……エイシオありがと。アユムどうかしら?」


 エイシオさんの言葉で、気が付いた。

 ラミリアさんは、昼間の格好とは違う。


 昼間の格好も結構セクシーだったけど、長いカールの金髪は編み込みをしてアップ。


 綺麗な刺繍のワンピースは、タイトスカートでかなり丈が短い。


 その上に天女の羽衣みたいな透けるロングカーディガンを羽織っている。

 アクセサリーも輝いて、次元が違う美女だ。


「え!? あ、はい! すごくいいです!」


「ありがとう……すごくいい……ね、嬉しいわ」


 ああああ! 変な事言っちゃった!?


 こういうの俺わかんないよ。

 女子と話すことのない、人生だもん。

 エイシオさんみたいなスマートな対応できない……。


「アユムもすごく素敵だわ! おしゃれしてくれたのね」


「エイシオさんがコーディネートしてくれました」


 なんだろう。

 これから、この綺麗な美女と二人きりで夕飯に行くのに……。

 全然テンションが上がらない。

 緊張しまくりだし、さっきのコーディネートしてる時間に戻りたい。


 あぁ俺、こういう思考がダメなんだよな。

 ……でも、エイシオさんと離れるのが、すごく寂しい。


「今日は楽しみましょ! 席も予約してきたし」


「そんな事まで……ありがとうございます」


 わわ! 

 ラミリアさんが俺の腕に、自分の腕を絡ませてきた。


「ラミリア……少し距離が近いよ」


「えぇ?」


「アユムが困ってる。彼の国では、友人同士で肌の密着はしないようだから……」


「まぁ、そうなの? 規律の厳しい国なのね?」


「す、すみません」


 ラミリアさんがつまらなそうに、離れてくれた。

 よかった……。

 確かに前に、海外では頬を寄せたりハグするけど日本ではしないって伝えたな。

 そんな事も覚えていてくれて助けてくれるエイシオさん、すごく優しい。


「あの……エイシオさん。合流できたら……」


「……わかったよ」


 また俺、寂しい犬みたい。

 とにかく、ラミリアさんに失礼ないように夕飯を乗り切ろう。

 ……乗り切ろうって失礼だよな……楽しもう、楽しめるかな?

 ああ不安だ。

 エイシオさん~。


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