新たなる進化
「進化」それは全ての生物が歩んで来た「軌跡」であり「奇跡」である。
この物語は新たなる進化が始まった新人類と取り残された旧人類の歩みを記したものである・・・
西暦2120年 地球に誕生し、生態系の頂点として君臨し続けている「人類」であったが科学の進歩によりその数を増し続け、その数はこの地球が耐えられうる許容量を超えようとしていた。 増え続ける人口により各国家は、土地 食料 エネルギー等の不足や経済格差等の問題に悩まされており、その問題解消のために他国家を侵略するという誰もが予想しうるシナリオを歩みだしてしまった。
強大な国家群達は、各大陸の小国に目を付け宗教や思想を盾に代理戦争という形をとっていたが、国内の貧富の差が予想を超える速度で拡大を続けたが為に早急な問題解決を迫られることになり 想定よりも早く、強引な形での直接的な侵略行為に及ぶに至ってしまった。
そこからの流れは考えるに容易な形であった・・・
強大な力に押され続けた小国はまた別の強国に支援という形で「禁忌」とされている大量破壊兵器の使用 つまり「核兵器」を使用してしまったのである。
それを皮切りに報復という「禁忌」の破りあいが始まった。 これにより世界の構図は大きく変わることになり多大な犠牲を生み出しながらいくつかの強大な国家が小国を飲み込み、さらに大きな国家として世界をそれぞれ統治するという結果となった。
その後も強大な国家同士の争いは続いていたが大きな爪痕を残した「禁忌」の使用は、使わざるを得ない小国が消滅した結果、新たなる使用を禁止する条約が締結され戦争も膠着状態が長きの間続くことになる。
そんな状態が数百年続き、世代が何十代と交代をしていた時に「異変」が起きたのである。
その「異変」は世界にばらまかれた「禁忌」によるものか、はたまた「偶奇」的なものかはわからないが突如世界中で発生したのである。
それは生まれたときには普通の赤子であったが、今までの人類とは成長の仕方があまりにもかけ離れたものであった。 通常、人間は緩やかな速度で成長を続けるものであるがその「異変」は個体差はあるもののある時爆発的な成長が起こるのである。 あるものは身体の巨大化であったり、またあるものは驚異的な脚力を手に入れたりといった現象が起きたのである。 共通している点はどのものも「質量」の増加と、傷などを負った際にも急速な速さで治ってしまう「自然治癒能力」であった。
新たなる進化の形を目の当たりにした旧人類たちがとった行動はおろかにもその新人類たちを強力な兵器として膠着を続ける戦争の新たなる戦力としか見ることができなかったのである。
各強大国家群は新人類たちをこぞって戦線に投入しその数が戦況に直結するということになり膠着を続けていた戦争は爆発的に激化し新たなる戦いが始まるのであった。