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かなしみのマリア  作者: ノートン
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chapter 1 夏は嫌いだ

突然だが、春が夏より好きだ。

当たり前だろう。なんていっても夏の朝の暑だるさときたら、午前の1時間だけでも俺の半日分の体力を吸い尽くす。そのせいで、夏場はろくに外を出ていない。

いや、まずほとんどリビングを出ていないといったほうがいいだろう。

自室には、エアコンがないので、大抵夏場はリビングにいる。だが、いつでもこの夏の猛暑から避難できる訳ではない。

いつもだったら兄自慢の綺麗な黒髪のポニーテールなのに、夏場はスーパーサイ○人の如く跳ね上がった黒髪の妹のマヒルが電気代を気にしてエアコンを消したり、「にーと外でろ」と言ってリビングからおいだしたりするからだ。

まったく、性格までスーパーサイ○人化してしまったかとつくづく思う。

しかしまぁそれもほんの一瞬で、「今日からマヒルをケケロットって呼ぶぞ。」というと大抵の場合、リビングから俺を追い出したりしなくなるし、髪の毛も整え始める。

他にもある、日本の夏は高温多湿だ。そのせいでもともと3台自室にあったパソコンのうち2台が故障してしまった。

まだある、住んでいるボロアパートの家賃をより安くしてもらっている代わりにアパートの廊下や、階段などの掃除を頼まれているのだが、この時期になると必ず奴らが巣をつくっている。


そう蜂だ。


それもただの蜂ではない、スズメバチだ。

こいつとはここ2年で5回ほど戦っているが、そのうち4回は夏場だ。


掃除でもないのに、なんでやるのだと思うかもしれないが、管理人の生田さんはいつもしつこく「サツキちゃん、蜂さんよろしくね」と言って、俺に蜂退治を催促してくる。この人にはまず、いつも俺が頼まれている蜂退治の敵であるスズメバチは『さん付け』してもいいようなやさしい敵ではないということを分かってもらいたいし、蜂で『さん付け』してもいいのはミツバチまでだということもわかって欲しかった。


また、蜂退治なら防護服してりゃ安全だろと思う人も多いかもしれない、実際のところ着ているが、ただでさえ最近は36度を超える地獄のような夏が普通になりつつあるというのに、夏場に防護服を着たらそれは例えでもなんでもなくただの地獄になる。


そんな防護服を着て、蜂を退治した後は、随分と前に冷凍し保存した白ごはんを電子レンジで温めた時の如く、俺はビチョビチョで、それなのに軽く火傷するぐらい熱いそんな状態に陥る。


最後にもう一つ理由がある。それは…


「おはようございます。めざまし朝日です。7時になりました。ニュースのコーナーに移ります。」



もう、こんな時間か。この話は、また今度…

ニュースぐらいはチェックしないとな。本当は綺麗なアナウンサー目当てであるが。

 

アナウンサーが聞き取りやすい声で話す。


「昨日午後8時、岸総理大臣の素晴らしい演説がありました。」


テレビはアナウンサーと変わって、きのうの岸の演説の様子を映した。



「こんばんは国民のみなさん、日本国第99代内閣総理大臣の岸 秀夫である。今、われわれがこうして集うなか、わが国は、経済は不況で、文明社会はかつてない危険に直面している。しかし、国の現状はかつてないほど力強いものである。」


ああそうだな、この現状を本当に日本国と呼べるものならな。



 「皆さんの知っての通り、今年に入ってからわが国はテロリストによるテロがたびたび起こっていた。だが、わが国は被害者を慰め、各施設と国防省の再建を開始し、すばらしい警備網を敷き、数百人ものテロリストを捕まえ、拘束した。大田区を占領していたテロリストたちはいま、日本中央基地の独房の中にいる。

 部下に命をかけろと命じていたテロリストの指導者たちは、いま、生き延びるため逃亡している。」


簡単に捕まえられる、マヌケな奴らだったよ。



 「日本は、二つの大きな目標を追求するうえで、これからも断固たる態度をつらぬき、忍耐と不屈の精神で挑みつづける。目標のひとつは、テロリストの拠点を閉鎖し、テロリストの計画を粉砕し、テロリストを裁きにかけることである。もうひとつは、化学、生物、核兵器を手に入れようとしているテロリストが、日本と世界を脅そうとするのを阻止することである。彼らは、世界の平和を脅かすために武装を進めている悪の軍団だ。大量破壊兵器を入手しようとすることで、彼らは、深刻で日々高まる危険をもたらしている。彼らは、臣民の皆さんや、日本政府を攻撃したり、脅そうとしかねない。」


では、国が大量破壊兵器を持っていればそれは平和なのだろうか。



 「われわれは、テロリストには、大量破壊兵器の製造と運搬を可能にする材料、技術、専門知識はけっして渡さないようにする。われわれは、日本を突然の攻撃から守る効果的なミサイル防衛の開発と配備をおこなう。日本政府は、国の安全を確保するために必要なことは何でもする。」


ミサイル配備と軍事費増強の口実だ。



 「歴史は、日本に行動せよと命じている。自由の戦いをおこなうことはわれわれの責任であり特権である。

 今、断固たる目標を掲げ、われわれは前進する。われわれは自由の対価を学んだ。真の自由の力を示してきた。臣民のみなさん、この大きな戦いの時、われわれは自由の勝利を成しとげるだろう。」



真の平和と真の自由を。


ふと見た自分の掌は真っ赤になっていた。

すぐ感情的になってしまう。





俺が…この日本を…





ここ日本は14年前から、アメリカ合衆国との間に日本の主な資源エネルギーであるメタンハイドレートを巡った外交上の対立があった。両国の関係はそれを皮切りに悪化していった。



 そして、8年前の2018年7月14日第二次太平洋戦争が開戦した。翌年6月2日日本は本土決戦の末、東京の完全陥落を目前として、降伏した。日本の領土、領海は奪われ、そしてまた多額の賠償金を背負うこととなった。



 同年12月17日、米アイダホ州に位置するイエローストーンが世界的な大噴火を起こした。アメリカ全土を大量の火山灰に覆われ大半のアメリカ人は死に絶え、アメリカは崩壊した。これを境に日本は、英国とアメリカが2018年に結んだブライトン条約によって英国領となった。それから程なくして、英国は日本に対して、植民地支配からの解放を交換条件として、解放後、元日本領海を譲渡し、英国領にすることを求めた。



 旧日本政府はすぐにそれに応じ、2020年3月20日、日本は植民地支配から解放された。ちょうどその頃、世界各地で経済活動の減退や食糧不足問題が広がり、それにより世界的経済恐慌が起こった。各国はこの状況に対して、自国の産業を守るため、経済ナショナリズムを強めていった。



 戦後2年経ち、日本は国家戦略特区の戦争及び、災害からの復興を宣言した。経済基盤が他国と比べて極めて弱い日本が次に行ったのは、地方復興ではなく、軍需産業の拡大、国内統制の強化、軍の拡張などだった。



 そして2026年、今日の日本となる。





少し目を離すと、ニュースのコーナーが終わり、芸能のコーナーになる。


俺は、芸能には興味がなくその上この時間から綺麗なアナウンサーはアップで映されなくなるのでテレビを消した。


そして、ふと時計を見るともう7時半になっていることに気がつき、急いで妹を起こしに行く。


なんといっても今日は、妹の中学の入学式である。そしてそのおまけとして俺の高校の入学式がある。

あ、ノベルアッププラスでもかいてます。


あっちはイラストが付いてます。


見てみてくださいね!!



では最後に――【ノートンからのお願い】

『面白い!』、『楽しかった』と思って頂けましたら、『評価(下にスクロールすると評価するボタン(☆☆☆☆☆)があります)』を是非宜しくお願い致します。


感想もお待ちしております。


今後も本作を書いていく強力なモチベーションとなります。感想を下さった方、評価を下さった方、本当にありがとうございます!


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