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Rebecca Transferred/レベッカ異世界アドベンチャー  作者: 桃太郎V
Power Gem Quest
7/13

#7 Power Gem Quest/マトリクス集めクエスト

 サバク荒野で起きたイレギュラーモンスター事件を解決してから数日後、レベッカ達はネメシスにマトリクスを集めさせる理由を知るために王都へと向かった。異世界ではよくあること、人がいっぱいなだけである。


「人が多いな。それに人じゃないものが少ながらずいる。」

「お主、そんなことも知らないのか。異種族がようけおるのを。」

「それよりネメシス。王様のいる城まで案内してよ。」


今回のパーティは4人「レベッカ、カイル、パメラ、ネメシス」である。ネメシスが道案内をし、城前まで歩いていった。


「貴様達はここで待て。」


ネメシスはどうにか城内に入れるようにと、門番と交渉した。


「話があるらしいので、どうか客を城内に入れさせてくれ。」

「よし、入れ。」


成立し、入れさせてもらえた。


「あっさり入れたな。まぁいいか。」

「王様の前に余計な真似はしないようにな。」


彼女はレベッカ達を玉座の間まで案内し、王様と召喚師に会わせた。


「よくぞ戻ってきた、そこの黒い方。マトリクス集めは順調か?」

「収穫はゼロだ。どこにあんのよマトリクスは。この前サバク荒野で発見したのはマトリクスではなく、もっともおぞましいものだった。王様よ、そこまでして私にマトリクスを集めさせる理由はあるのか?何をたくらんでいる?」

「実は、立ち向かうべきデカい敵がいるのだよ。そのためには各地に散らばっている7つのマトリクスの力が必要なわけだ。」

「あれれ?この事については他言無用じゃないのか?まぁ、大丈夫か。」


そこにいるレベッカ達は敵ではない。王様はマトリクスを狙う輩に知られると困るからだ。


「マトリクスの在処を知りたい。」

「あの時おまえが突っ走るから言いそびれて、うまく伝えてなかった。だがおまえがここに戻ってきた今、その在処を教える時が来た。」

「教えろ。」

「マトリクスの場所は大体7ヶ所。プリン村近辺のグリズリーの森、ロックマウンテンにある貯蔵庫、サバク荒野の公共トイレ、ゲッコウの海底神殿、ユウシャ遺跡、ガオ火山。」

「残りの1ヶ所は?」

「我が手にある。ほれ。」


王様の手にシアン色のマトリクスが光り輝く。


「これが異世界のマトリクス...。元の世界に数々のマトリクスが存在するけどね。て、私にだってマトリクスがあるの!!」


レベッカの持つマトリクスは青色だ。元の世界のマトリクスはごく一部の人でのみ所持する。通常のものはレベッカ(青)にアイス早苗(緑)、ヒメ(白)が。形状が異なるものはマデリーン(ライム)、マイケル(赤)が身に付けているらしい。大型のものはモグの管理下にある。


「言いたいことはそれだけか。」


ネメシスはそろそろ宝探しをしたいとばかりに、急かそうとする。


「余が求めているマトリクスはこの世界にあるものだけ。よそ者のマトリクスじゃ揃った感じにならないぞ。」

「ああそう?じゃあ私たちにも手伝わせてよ。」

「人数が多ければ効率がよい。おまえたちにマトリクス集めの任を与えよう。ただし、内密にだぞ。」

「そうと決まれば出発だ。さっさと出るぞ。」


レベッカ達は王様のいる玉座の間を後にし...の際、王様の傍の召喚師はカイルに対し手を降った。


「頑張って...。」


カイルは少しだけ振り向いて、片手をあげていった。王様から解放するその時が来るまで。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

○王都の外


「ここは二手にわかれよう。」

「ネメシス、また単独でいくのか。」

「その方が効率よい。構わないだろ?」

「君がそうしたいのなら、止めはしない。頑張れよ。」

レベッカ組「レベッカ、カイル、パメラ」とネメシス組「ネメシス」に分かれ、別行動をすることになった。


「それじゃあ、まずはグリズリーの森にいこう。」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 仄暗い森ことグリズリーの森。今回の目的は森のどこかにあるマトリクスの回収である。とはいえ、相変わらずウルフマンが待ち構えていた。


「ここは危険区域。入ってはならん!」

「相変わらずだな。悪いが、ここを通らせてもらう。」

「あっこらぁ!!!グリズリーの巣くつと化した超危険な森に立ち入るなぁ!!」

「わしの彼女の解放の為だ。許せ。」


ウルフマンの警告を無視し、グリズリーの森に立ち入っていった。そこにはグリズリーが多数いるみたいだ。どうなってるのこれ、この前よりも増えていってる。


「あれ?グリズリーって、こんなに多くいたっけ?1体のはずが数10体増えてる。」

「わからない。どういう理屈でこんな数になっているの?」

「わしにもわからん。」

「まぁとにかく、グリズリーに気づかれないようにマトリクスを探そう。」


こうやって探しているうちに、森の奥に小屋があった。ドアを開けてみると、台座に乗せてあるマトリクスがあった。


「なんだ、意外と簡単じゃん。」


レベッカはマトリクスを手に取ろうとした。罠かもしれないと心して小屋に出たが、何も起きなかった。


「罠もなく簡単に手に入れるとは、なぜか妙だ。」


違和感を覚えつつも、この物騒な森を後にした。そこで、ウルフマンはぷんぷんしていた。


「あれほど、森に立ち入るなと警告したのに。」

「何かまずいことをした?私達はただ、森の奥のマトリクスを回収しただけなんだけど。」


レベッカが入手したマトリクスは緑色である。


「その緑色のマトリクスとは、森の魔獣「グリズタス/Grizztoise」を抑制するための道具だ。...これを手にしているってことは。...赤ずきんに聞け。」


内容は赤ずきんが説明してくれる為、レベッカ達は赤ずきんのいる小屋に移動することにした。


「マトリクスを持ち去るとはどういうこと?あれがなきゃ、グリズタスが暴走してしまうじゃない。」

「じゃあ、君のお得意の巨大ハサミで対処...なわけないか。鎮める方法を考えないとな。」

「そういう問題じゃなくて、どうして持ち去ったの?」

「王様直々の命だ。わかってくれよ。それと、カイルの彼女の為だ。」

「いかなる理由もあれど、無断で持ち去るのはちょっと困るんだけど。」

「参ったな...王様の為に集めないといけないのに。」


これはもう詰まった感じだ。


「そんなにこのマトリクスがないとダメなのか。ならお主はこれを元の場所に戻してくれ。いくぞ、レベッカ。」


レベッカ達はマトリクスを置いて、ここを去った。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 次はロックマウンテンの貯蔵庫。今やペンギンとホッキョクギツネの国になっている地だが、果たしてどうだろうか?


「貯蔵庫にあるマトリクスを取りに来た。許可がほしい。」


カイルはホッキョクギツネとエンペラーに許可をもらうも。


「マトリクス?何のことだ。」

「コンコンコンコン。」


お二人にはマトリクスとは知らないようだ。一方ホッキョクグマはマトリクスについて知ってるようだ。早速案内してもらい、セイウチのいる貯蔵庫に立ち入った。


「がおっ?」


そこにあったはずのマトリクスがなかった。かと思ったらセイウチのおもちゃになっていた。


「うぉぉぉあああ!!!」


ホッキョクグマは切れて、強引でマトリクスを取り上げた。手に取ったマトリクスの色は白だ。


「がうがう。」


効能と使い道はわからない、欲しければ持ってけ、と言うホッキョクグマ。カイルは快く受け取った。白色のマトリクスの用途は何なのかはわからないまま、ロックマウンテンを後にした。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 次、サバク荒野。


「公共トイレって...この間、用を足していたトイレの事かな。」


レベッカは女子トイレをくまなく調べたが何も出ずに。


「もしかして男子トイレだったり。カイル、調べてくれる?」


カイルは男子トイレを調べた。あった。なぜかあった。え?まさかタンクの中とは意外だ。手に取ったマトリクスはパープルだった。おそらく消臭目的で使われていたのだろう。


「こういう使い方はあるか?」


トイレから出たカイルは、レベッカ達と次の地へ出発したところだが、緊急事態だ。どうやら緑のマトリクスを元の位置に置かなかった原因で、グリズタスが暴走している。この情報を聞いたレベッカ達は直ちにグリズリーの森へと向かった。


「何をしてるんだ赤ずきん...!!」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 ここに駆けつけて間もない頃、森は壊されている模様。そこには傷つき倒れた赤ずきんがいた。


「お主、なぜマトリクスを返さなかった?」

「仕方ないでしょ......。王様の命に背くことなんて、できっこない......。」

「そんなことより、怪物を止めることが先決だ。」


レベッカはグリズタスを相手にどう戦う?


「距離を取って、戦うってのはどう?」


プラズマ弾でグリズタスを貫いた。通常の技ではびくともしない。プラズマエネルギーを収束させた技または巨大ハサミには有効だ。


「こら、暴れるんじゃない!!」


どれだけ貫こうが、手をつけられない現状だ。ところが、マトリクス3つで鎮められるかと思い付いた。今持っている色はパープル、白。...緑は多分小屋に置いてある。赤ずきんの手元にマトリクスがない、皆様もおわかりいただけただろう。前述の理由からして、グリズタスを止める選択肢で挑んでいたのだ。たった一人で無茶をしていた。


「マトリクスはお主の小屋に置きっぱなしだったな。」


カイルは早急に緑のマトリクスを取りに走った。あった。カイルが最後に置いた状態だった。すぐに戻り、マトリクスを掲げた。すると3つのマトリクスが光り輝きだし、グリズタスはおとなしくなっていた。


「おや?おとなしくなっていく。」


直後、3つのマトリクスの力は使い果たし、しばらくの間は使えないそうだ。


「よし、まずは赤ずきんを小屋まで運ぼう。」


レベッカは赤ずきんを担いで小屋まで運んだ。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 グリズタスとの戦いで倒れた赤ずきんは、小屋で休養していた。そのベッドの傍にいるのはウルフマンだった。


「気がついたか。」

「ウルフマン......私は......。」

「無茶しおって。いくら赤ずきんでも、止められない獣もいる。それだけわかってるだろう。」

「私、無理しちゃった。マトリクスを返さず、止めることにしか考えてなかった。」

「人には事情があるってもんよ。王様は人にこれらを集めさせて、何を企んでるかは知らないが。」

「レベッカ達はどこ?」

「ああ、あの金髪の者一同はな、これらを集めるためにどっかいった。」

「ずるいよ。私を置いてどこかへいって...。」

「今は休養が必要だ。おとなしく休め。」

「ウルフマンのイジワル......。」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 一方レベッカ達は森の外...ではなく、これまでの外だ。これから向かう「ゲッコウの海岸」「ユウシャ遺跡」「ガオ火山」は、今までとは遠い場所にある。それまでに戻ってくる保証はない長旅になりそうだ。


「さて気を取り直して、出発だ。まずは海へいこう。ゲッコウの海岸だっけ?」

「いかにも。あの海岸はユウシャ遺跡、ガオ火山に並ぶ有名な観光地だからのう。」

「あ、そうだ。水着、持ってきてない。なんてな、そう祈ってるうちにほら、届いたよ。スペアハンドに水着。」

「そういやお主、破けた服はどうした?替えを持ってきてくれと祈ったのか?」

「確かに。あの時は「破けて視線を向けられたらどうしよう」と思ったの。この謎仕様のおかげで助かった気持ちだよ。」

「種と仕掛けはないのか?どういう魔法だ?」

「あるわけないでしょ?」


レベッカ達はゲッコウの海底神殿にあるマトリクスを手に入れる為に、ゲッコウの海岸へと向かった。おっとパメラ、今回にしては珍しく空気だ。一言も喋ってなかったが?


「話しづらい雰囲気だから。」


―――――――――――――――――――――――――――――To be continued

*ログブック更新*


〇現在のパーティー

1.レベッカ

2.カイル

3.パメラ


〇マトリクス

赤:まだ

緑:GET

青:まだ

黄:まだ

シアン:王様の手に

パープル:GET

白:GET

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