僕はキミの言いなり。
僕の名前は 「さがと」 彼女の名前は 「リナ」
僕たちは高2の時に付き合いだして、あれから10年。
未だに僕は彼女の事が大好きだ! きっとこれから先も気持ちは変わらない。
でも彼女の気持ちはどうなんだろう......?
付き合いも10年ともなると......?
少しいやいや、かなり冷めてきているように感じる。
僕に対する扱いが雑だしテキトー過ぎる。
一緒に居ても... 「ときめかない!」 「ドキドキした気持ちにまた
なりたい」 「この俳優さん? カッコよくない?」「近づかないで~!」
もう、彼女の口癖になりつつある。僕はこんなにリナの事が好きなのに。
僕はね、彼女の為なら何でもするつもりでいるんだ!
だって好きって...? そういう事でしょ?
だからちゃんと形として伝えないとって思っている。
『愛は海の底より深い』 それがウザイんだって~!
まぁ、それでもいいんだけどね。
そう言えば......? 付き合いだした頃は手を繋ぐのも緊張して
なかなか繋げなかったけど......?
今は、僕から手を繋ごうとすると僕の手を払われる。
「外で手を繋ぐのとか? やめてくれる~」
なんだか寂しい。いいじゃんねぇ~ 彼女なんだよ~! って言うと?
めちゃめちゃ怒られるし。そんなところも可愛いよ。
その時の僕のニヤついた顔も、 「気持ち悪い!」 とか言うし。
正直になればいいのに~ 僕の事? 本当は好きでしょ~?
「オエッ~」 それはないよ~
リナとは...? 高校を卒業して、直ぐに同棲をしたんだけど......?
料理も上手いし。家庭的で優しいし、何でも僕の事わかってくれている。
でも怒ると頭の上に角が生えたみたいに顔が真っ赤になって!
カンカンに怒ってるんだなぁって直ぐにわかる。でも可愛いところもあるよ。
寝顔が可愛い。スヤスヤ眠ってる顔が好きだな!
そもそも? 彼女は今の僕の事? どう思っているのか......?
物凄く気になる! でも聞くのは怖い。もう気持ちが冷めたとか言われたら、
もしそうだったら......? 僕はもう立ち直れないよ~
それに... 「別れたい」 って言われたら...? そんな事まで考える。
こういう時はどうしたらいいのかな?
そうだ! 10年も付き合っているんだ! プロポーズをしよう!
先ずは、結婚指輪にひまわりの花と、素敵なお店でディナーをしよう。
僕は決めたぞ! 『プロポーズ大作戦だーーーー!』
◆◇◆◇
そして、その日がやって来た!
...と言ったものの? 物凄く緊張する。彼女は、何か僕が企んでると既に
思っているみたいだし。疑いの顔で僕を見る。
「突然? こんなところに連れてきて、どういうつもりなの?」
「いやいや? たまにはいいかな~と思って!」
「まぁ、私は別にいいけど......?」
「料理美味しいね!」
「うん」
料理を食べた後は、お店の近くにある海の見える公園でプロポーズ
をしようと考えていた。
しかしいざ! 彼女を目の前にすると......?
言葉が出てこない。彼女は、 「寒いから、帰ろうよ~」 と言いだした。
これはマズイ? 何とかしなくては? そうだ! ひまわりの花を渡そう。
「ひまわりの花言葉って知ってる?」
「えぇ!? 知らないけど......?」
しめた! これはイケるぞ~! と心の中で思っていた。
「ひまわりの花言葉はね......」
「もう、いいよ~ 寒いから! 私帰る~!」
「えぇ!? ちょっと、待ってよ~」
......となり、結局その日、彼女に指輪を渡せなかった。
僕はもう少し、時間を置いてから...? 彼女にもう1度トライ
することを強く心に決めていた。
その次の朝、既に彼女は仕事に......
でも、テーブルの上に置手紙があった。
「私でよければ、結婚してください!」
って書いてあったのと? 僕が買った結婚指輪が置いてあった。
それと... 置手紙にはこうも書いてあった。
「さがと、ずっと好きだよ。これからもよろしくね!」
って書いてあって、僕はめちゃめちゃ嬉しくなって部屋中を走り回った。
「いえーーーーーーーーい! OKもらったど~! 結婚してくれるって~
まじか! マジか! これは、現実でーす!!!! ウォーーーー!!!」
『僕はなんて幸せ者だ~!』
最後までお読みいただきありがとうございました。